検索窓
今日:5 hit、昨日:10 hit、合計:47,646 hit

自称吸血鬼2 ページ4

私が零を引っ張るような形で教室に向かう。
教室の扉を開けるとー・・・




「おはようございます・・・☆零、Aさん!
今日も世界は愛と驚きで満ち溢れていますねぇ!!!」

「わ、渉・・・う、うん、そうだね・・・?おはよう。」

朝からハイテンションで私と零を迎えたのは、同じクラスの日々樹渉。
いつも手品を披露していて、教室の中を鳩が飛び回っているのはよく見る光景だ。
言動も行動も、とにかく変わっている。
この言葉に尽きる。


「おはよう、日々樹くん。お主は朝から元気じゃのう・・・我輩はAが引っ張ってくれないと今にも倒れそうじゃよ・・・」

「わわ、零。倒れる前に席に着いて!」

私は慌てて零を席に座らせる。
零は席に着くなり、ぐったりと机につっ伏してしまった。


「零はお疲れのようですねぇ・・・吸血鬼、だからでしょうか?そんな貴方に!!トマトジュースを差し上げましょう!!」

渉が突然どこからか、学院で売っているトマトジュースのパックを出現させた。


トマトジュース、と聞いて零はすぐさま顔を上げる。トマトジュースは零の大好物だ。
渉の手にあるトマトジュースを見て、驚いている。私も驚きを隠せない。

「ふふふ、2人ともいい表情をしてますね・・・☆
とにかくこれは差し上げます、どうぞ・・・☆」

「何かよく分からんが・・・くれると言うなら貰っておこう。感謝するぞい、日々樹くん。」

そう言うと、零はさっそくトマトジュースを飲み始める。

「零って本当トマトジュース好きだよね。」

私がそう言うと、零は苦笑いをした。

「血の味は苦手じゃからのう・・・うえっとなる。」

「吸血鬼らしくないですねぇ・・・もっとガッと噛み付くぐらいしてくれたらさらなる驚きが・・・♪」

そう、零は『自称』吸血鬼だ。
血が飲めない、好物はトマトジュースと生ハム。

私は彼が本物の吸血鬼だとは思っていない。
『そういうキャラ』を演じているだけだと。


そう、思っていた・・・

いい子ちゃん〜過去編〜→←自称吸血鬼1



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (41 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
68人がお気に入り
設定タグ:朔間零 , 日々樹渉
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ユミカ?(プロフ) - 朱蝶さん» まさか私の作品を読んでくださるなんて!ありがとうございます!朱蝶様の作品に比べたら全然駄作ですが、更新頑張ります♪もうすぐ豹変するので楽しみにしててくださいw (2016年9月2日 21時) (レス) id: adf92d0f83 (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - コメント失礼します。読みやすくてさくさく進みます!そして吸血衝動で豹変する零が楽しみでなりません!笑 更新頑張ってください!(*´罒`*) (2016年9月2日 20時) (レス) id: cf009a00ba (このIDを非表示/違反報告)
ユミカ(プロフ) - ヴァリさん» コメントありがとうございます★読みやすいなら良かったです!まだまだな文才ですが、これからも更新頑張るのでぜひ読んでください! (2016年8月23日 23時) (レス) id: 424560f613 (このIDを非表示/違反報告)
ヴァリ(プロフ) - コメント失礼します♪とても読みやすい小説ですね!更新楽しみにしています! (2016年8月23日 23時) (レス) id: b85a4ac4b7 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ユミカ | 作成日時:2016年8月20日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。