噛み付いたmoment2 ページ23
零は少しずつ私に近づいてきた。
顔は無表情で、赤い瞳は私を捕らえて離さない。
やがて私の目の前に来た零は、私の頬を両手で包み込んだ。
「あの、零?どうしたの・・・?」
「・・・・・・ごめん。」
そのまま重なる唇。
でも、すぐには状況を理解出来なかった。
唇が離れた。
と思ったのもつかの間、零は私の首筋に顔を埋めた。
そして零の舌が私の首筋を這う。
「んんっ・・・」
思わず声が漏れる。感じた事ない感覚には、誰もが恐怖を覚えるものだ。
私は零を自分から引き離そうとした。
「逃げんじゃねーよ、A・・・」
そう囁かれた。
いつもの年寄りじみた口調ではなかった。
大神くんが使いそうな、口調。
大神くんの真似なんかしちゃって、どうしたの。
身体は恐怖で支配されているのに、心はそんな呑気な事を考えていた。
「あっ、い、痛い・・・っ!」
今度は首筋を激痛が襲った。
何かがどんどん吸い取られていく気がした。
「や、やだ・・・や、めて・・・零・・・!」
必死の叫びも抵抗も、今の彼には全く通用しなかった。
私は泣きながら、痛みに耐え続ける事になった。
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ユミカ?(プロフ) - 朱蝶さん» まさか私の作品を読んでくださるなんて!ありがとうございます!朱蝶様の作品に比べたら全然駄作ですが、更新頑張ります♪もうすぐ豹変するので楽しみにしててくださいw (2016年9月2日 21時) (レス) id: adf92d0f83 (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - コメント失礼します。読みやすくてさくさく進みます!そして吸血衝動で豹変する零が楽しみでなりません!笑 更新頑張ってください!(*´罒`*) (2016年9月2日 20時) (レス) id: cf009a00ba (このIDを非表示/違反報告)
ユミカ(プロフ) - ヴァリさん» コメントありがとうございます★読みやすいなら良かったです!まだまだな文才ですが、これからも更新頑張るのでぜひ読んでください! (2016年8月23日 23時) (レス) id: 424560f613 (このIDを非表示/違反報告)
ヴァリ(プロフ) - コメント失礼します♪とても読みやすい小説ですね!更新楽しみにしています! (2016年8月23日 23時) (レス) id: b85a4ac4b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユミカ | 作成日時:2016年8月20日 23時