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噛み付いたmoment1 ページ22

「うわ、起きてるなら起きてるって言え!さりげなく盗み聞きしてんじゃねーよ!」

大神くんが零の胸倉を掴む。
この光景も今となっては日常茶飯事になっていた。

とは言え、殴りかかりそうな勢いなので私は止めに入った。

「まあまあ、大神くん。落ち着いて?」

「な、何だよ、お前・・・俺様に指図するんじゃねーよ・・・」

「おや?随分しおらしい反応じゃのう・・・Aが女の子だからか?女の子に優しいとは、わんこも男という事じゃな。いい子じゃ♪」

「だああああ!気色悪ぃ事言うな!このジジイ!!今すぐあの世に送ってやろうか、ああん!?」

頭を撫でようとした零の手を振り払い、喚き出す大神くん。
葵くん達が何とか二人がかりで制止しているが、離したら今すぐにでも噛み付きそうだ。


「全く・・・わんこはすぐ噛みつこうとするのう・・・」

そんなこんなで賑やかな時間が過ぎていく。









「じゃあ、俺たちは先に帰りますね〜♪」
「お疲れ様でしたー!」


活動が終わり、葵くん達は帰っていった。


「吸血鬼ヤロー!明日は覚えとけよ!!」

と言い捨て、部屋から出ていこうとする大神くん。

「そのセリフ、いつも言ってる気が・・・」

私が呟いた言葉は、大神くんに見事に聞こえていた。

「てめえ、今何て言った!?」

「これこれ、わんこ。さっきの優しさはどこに行ったんじゃ・・・女の子にまで噛みつこうとするでない。」

「・・・チッ」

大神くんは舌打ちをして、出て行った。

私と零の2人になり、沈黙が流れる。






「わんこにはああ言ったが・・・我輩も変わらんかもしれんのう・・・」

ポツリと呟かれた言葉。

私には、よく意味が分からなかった。

しかも、彼は私に背を向けていて、表情が見えない。

「・・・なあ、A。」

やがて、ゆっくりと振り返る彼。
赤い瞳が、いつもより赤い気がした・・・

噛み付いたmoment2→←世話焼きな姫君2



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ユミカ?(プロフ) - 朱蝶さん» まさか私の作品を読んでくださるなんて!ありがとうございます!朱蝶様の作品に比べたら全然駄作ですが、更新頑張ります♪もうすぐ豹変するので楽しみにしててくださいw (2016年9月2日 21時) (レス) id: adf92d0f83 (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - コメント失礼します。読みやすくてさくさく進みます!そして吸血衝動で豹変する零が楽しみでなりません!笑 更新頑張ってください!(*´罒`*) (2016年9月2日 20時) (レス) id: cf009a00ba (このIDを非表示/違反報告)
ユミカ(プロフ) - ヴァリさん» コメントありがとうございます★読みやすいなら良かったです!まだまだな文才ですが、これからも更新頑張るのでぜひ読んでください! (2016年8月23日 23時) (レス) id: 424560f613 (このIDを非表示/違反報告)
ヴァリ(プロフ) - コメント失礼します♪とても読みやすい小説ですね!更新楽しみにしています! (2016年8月23日 23時) (レス) id: b85a4ac4b7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユミカ | 作成日時:2016年8月20日 23時

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