君は私の一等星 (ページ39)

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38　川の中ページ39

～一星目線～

一星「先輩、お待たせしました……先輩？」

会計を終えた俺は、店の前にいるはずのAを探した。

一星「(どこいったんだ？)」

キョロキョロと辺りを見渡すと、川が目に入る。
その川に、一つ動く影を見つけた。

一星「……！先輩！？先輩っ！」

無我夢中で川を目指して走る。大粒の雨が当たるが、気にしない。気にしているひまなんてない。

一星「先輩！A先輩！」

『いち…ほし……くん』

子猫を抱えたまま、Aは震えていた。
ヤバい…このままじゃ…！

『いち…ほしくん…私はいいから…子猫を…！』

一星「っ！」

震える手で子猫を差し出すAから子猫を受けとり、Aを引き上げようと、精一杯手を伸ばす。

一星「先輩っ！捕まってくださいっ！」

『い…ち…ほし…くん…！』

あと少しなのに………A…！