企むタイプ ページ7
「兄ちゃんだって、Aにキスしようとしてたよね？」
「そ、それは...」
光の言葉に、充が動揺する。
そんな充を見て、光は勝ち誇ったように笑った。
「じゃあ決まりだね。これで相殺だよ」
二人の会話を聞いて、ひとつ確信したことがある。
光は絶対、企むタイプだということだ。
「じゃあ今日の夜は、俺とAは一緒の部屋で、兄ちゃんはAの部屋で寝ること」
その言葉を聞いて、私はギョッとした。
『ち、ちょっと待って。充が私の部屋で寝るの！？』
「うん、そうだけど」
驚いている私に対し、さも当たり前のように頷く光。
「さすがにソファで寝てもらうわけにもいかないし、俺と兄ちゃんは相部屋だからね。そうするしかないんだ」
確かにソファで充が寝ていたら、お母さんや輝夜さんになにか誤解される可能性もある。
それに、充にも申し訳ないもの。
私は迷った末に、頷いた。
『わかった。しょうがないもんね』
「オッケー、決まりね」
光は嬉しそうに笑ったが、充は少し不安そうだった。
「A、いいのか？俺がお前のベッドで寝て...」
『うん。知らない男とかだったら嫌だけど、充は家族だし、気にしてないよ』
私の言葉を聞いて、充は安心したように笑った。
ふと時計を見ると、時刻は午後10時になっている。
『もうこんな時間！』
「明日も学校だし、そろそろ寝た方がいいよね」
「そうだな」
いまだに仕事から帰ってこないのは、それほど忙しいのだろう。
帰ってきたら少しゆっくりしたいだろうし、私たちはもう寝なきゃだね。
『それじゃ、寝る準備して寝よっか』
私が言うと、充と光は頷いた。
そして、すぐに明日の学校の準備や歯磨きを済ませる。
『じゃあ、充。おやすみなさい』
「兄ちゃん、おやすみ」
それらを終わらせて、光が言った通りの部屋に入る。
まあ、部屋は隣同士だからなにかあっても安心だろうけど。
「A、光、おやすみ」
そう言って私の部屋に入ろうとした充だったが、再びこちらを向いて言った。
「光。Aに変なことするなよ？」
「当たり前じゃん、それくらいわかってるよ」
真剣に言う充に対し、光は少し苦笑した。
その後、もう一度おやすみと言い合って、部屋に入った。
...なんか、緊張する。
まあベッドは二つあるわけだし、平気だよね。
そんな私に対して、光は自分のベッドまで歩いていくと、ぽふん、と座ってこちらを見た。
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Flow(プロフ) - コメント欄の下の方に荒ぶる受験終わりがいる(語彙力) お久しぶりですにゃんたまファシルさん。 しばらく読んでなかったんですが、めっちゃ増えてて驚きました(*^^*) これからも頑張ってください(私が誰かは察して下さいな) (2020年7月11日 9時) (
レス) id: d234e6b38d (このIDを非表示/違反報告)
にゃんたまファシル(プロフ) - 杳覇さん» ぎゃーっ！え、もう嬉しすぎます！まじでホントにありがとうございます(語彙力)更新頑張らせてもらいますっ！ (2020年6月20日 20時) (レス) id: 0e74a4daf4 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 初コメ失礼します！他にない状況設定、主人公ちゃんの無理のない性格、魅力的なオリキャラとどれをとっても文句のない、めっちゃ面白い作品ですね！！一星兄弟や野坂くん達も良い味出しててキュンときました！お体に気をつけて、更新頑張って下さいね！！ (2020年6月14日 22時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
にゃんたまファシル(プロフ) - りら。さん» ありがとうございます！いやいや、あなたの作品もいいと思いますよ！誰も見ないならこの私が見ます((( (2020年5月18日 12時) (レス) id: 0e74a4daf4 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんたまファシル(プロフ) - あかりさん» 大体な野坂くんもいいですよね (2020年5月18日 12時) (レス) id: 0e74a4daf4 (このIDを非表示/違反報告)
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