充の話 ページ3
私と光がリビングに戻ると、丁度充がお風呂から上がったところだった。
お風呂に入ったあとだから当たり前のことだけど、髪の毛が犬の耳のようにペタリと垂れていて、少し可愛らしかった。
まあ、こんなことを言ったら怒られそうだけどね。
「あ、兄ちゃん。お風呂入っていい？」
「あぁ」
先程のことはまるでなかったかのように、光は入浴の支度をしている。
一方、私は明日の準備をするため、自分の部屋に戻ろうとした。
が、
「A」
今度は充に、名前を呼ばれる。
『なに？』
「話があるから、リビングに居てくれ」
サッカー部関連の話かな？
『わかったよ、待ってるね』
私が返事をしたのを確認すると、充は髪を乾かしに行った。
誰もいないリビングで一人になると、私はソファにもたれかかる。
脳内に蘇ってくるのは、先程のことだ。
思い出すだけでも、顔が赤くなる。
だって、男子にあんなことされるのは初めてなんだもの。
最近いろんな初めてが多いなぁ。
二人と同居しているってことだけでも、バレたら大変なことになるのに。
"さっきのことは、兄ちゃんには内緒。約束ね？"
あんなことされたなんて知ったら、充は分からないけど、ファンの子になにをされるか...。
それらを考えただけでゾッとした。
坂東さんにそんな情報が渡ったら、もっと酷くなるに違いない。
絶対にバレないようにしなきゃ。
そう思っていると、
「A、お待たせ」
髪を乾かし終わった充が、リビングに入ってきた。
『充、話って？』
って、これじゃさっきと同じ展開だよね。
充は私の隣に座ると、私を見つめた。
そして、
「さっき、光となに話してたんだ？」
そんなことを言い出した。
私は驚いて充を見つめた。
だって、充は私と光が話していたところは見ていなかったはずだ。
なんでわかるの？
「さっきのお前と光の態度を見てればわかるよ。何年あいつと一緒にいると思ってんだ」
思っていたことが顔に出ていたのか、充は少し苦笑しながら答えた。
そんなに顔に出てたかなぁ。
「で、なに話してたんだ？」
私はシンプルに疑問だった。
だって、なんでそんなこと知りたがるのかな？
それが気になって仕方がなかった。
『大したことじゃないよ。野坂先輩と電話で話してただけ』
「野坂？」
訝しげな表情で聞き返してくる充に、私は頷いた。
『サッカー部に根回ししてくれたのを教えてもらっただけだよ』
そう言うと、充は少し安心したように笑った。
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Flow(プロフ) - コメント欄の下の方に荒ぶる受験終わりがいる(語彙力) お久しぶりですにゃんたまファシルさん。 しばらく読んでなかったんですが、めっちゃ増えてて驚きました(*^^*) これからも頑張ってください(私が誰かは察して下さいな) (2020年7月11日 9時) (
レス) id: d234e6b38d (このIDを非表示/違反報告)
にゃんたまファシル(プロフ) - 杳覇さん» ぎゃーっ！え、もう嬉しすぎます！まじでホントにありがとうございます(語彙力)更新頑張らせてもらいますっ！ (2020年6月20日 20時) (レス) id: 0e74a4daf4 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 初コメ失礼します！他にない状況設定、主人公ちゃんの無理のない性格、魅力的なオリキャラとどれをとっても文句のない、めっちゃ面白い作品ですね！！一星兄弟や野坂くん達も良い味出しててキュンときました！お体に気をつけて、更新頑張って下さいね！！ (2020年6月14日 22時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
にゃんたまファシル(プロフ) - りら。さん» ありがとうございます！いやいや、あなたの作品もいいと思いますよ！誰も見ないならこの私が見ます((( (2020年5月18日 12時) (レス) id: 0e74a4daf4 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんたまファシル(プロフ) - あかりさん» 大体な野坂くんもいいですよね (2020年5月18日 12時) (レス) id: 0e74a4daf4 (このIDを非表示/違反報告)
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