286 失いたくない ページ25
『ごめん。光くん』
光「A……？」
しばらくして体を離すと、私は光くんに謝る。
光くんは不安そうに私を見つめ、名前を呼ぶ。
『私は、ね……』
自分の思いを、言おうとした。だけど、やっぱり言えなかった。
『……ごめん。やっぱりなんでもない』
迷惑をかけたくなかったのだ。
口が裂けても言えなかった……
"オリオンに入る"、だなんて……
私は口を閉ざし、立ち上がって言った。
『ほら。もう遅いし戻ろう？明日からまた練習「Aさん」……なに？』
光くんは目を見開き、泣きそうな表情で私を見つめた。
光「なんで……」
私を見つめたまま、震える声で言った。
光「なんで、否定しないんですか……？」
『え？』
今度は、私が目を瞬かせた。
光「いつもなら、すぐに否定してくれるのに……なんで……？」
私はいつも『大丈夫』とか、『一人にするわけない』などの言葉をかけて否定する。
それを言わなかったことに不安を覚えたのか、光くんは問いかけたのだった。
光「本当に……俺の前からいなくなるってこと、ですか……？」
『…………』
私が何も答えずに黙っていると、光くんは嫌々をするように首を振って言った。
光「い、嫌です！俺は、父さんも兄ちゃんも失って……Aさんまで失いたくないんですよ！」
『光くん……』
再び涙を流す光くんに、私はどうしようもなくなって見つめることしかできなかった。
光「お願い、ですから……っ！」
光くんは立ち上がると、私を強く抱きしめた。
私が戸惑っていると、光くんは私の肩に顔をうずめて弱々しく言った。
光「Aさんまで……俺の前から消えないで、ください……っ！」
父親と兄を同時に失った悲しみと、私まで失うのではないかという悲しみが痛いほど伝わり、私の目からも涙がこぼれた。
『き、えない……消えたくない……！私だって、ずっと一緒にいたいよ……っ』
私がそう言うと、光くんは私の後頭部を押さえて、より強く、離れないように抱きしめる。
『ごめん……ごめんなさい………！』
光「謝らないでください……っ」
ギュウ、と痛いほど抱きしめられ、私は少し苦しくなって離れようとした。だが、
光「絶対に離しませんから……！だって、今離したらAさんが……っ！」
俺の前からいなくなるから……！、と大粒の涙をぼろぼろとこぼして、光くんは私を離そうとしなかった。
私達はお互いが落ち着くまで、しばらくの間、その場で抱き合って泣いていた。
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姫川ふぶき - 円堂死なないで(泣）青鬼ゲームをだんだん見たら円堂が青鬼に手で死んだので悲しかったです！円堂が死んだなんて嘘だよね？何で円堂を死なないといけないのねぇ教えてお願い！ずっと夜まで朝で泣いていましたけど、泣いたら駄目だと思っていました！けど結局泣きました (2020年4月25日 0時) (
レス) id: 3c4b53ac36 (このIDを非表示/違反報告)
みな(プロフ) - 青鬼ゲームや君は私の一等星が更新されないのは悲しいけど、体調の方が大事ですからね！！早く治してください！お大事に！ (2019年10月29日 21時) (レス) id: 08c5f26fea (このIDを非表示/違反報告)
りん - 風邪しっかり治してくださいね！ (2019年10月29日 18時) (レス) id: 8b75577298 (このIDを非表示/違反報告)
Yニャン - みなさん» ですよね……！( ≧∀≦)ノ (2019年10月16日 21時) (レス) id: 0e74a4daf4 (このIDを非表示/違反報告)
みな(プロフ) - あぁ･･･光くんかわいい← (2019年10月16日 19時) (レス) id: 08c5f26fea (このIDを非表示/違反報告)
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