148 今度は俺が ページ22
光「俺は………Aさんの笑顔が好きなんです。だから………」
"笑ってください、Aさん"
そう言われ、私は必死で涙を拭った。
『うん………っ、光くん……っ』
私が笑顔を見せると、光くんは安心したように微笑んだ。
光「寝れますか？」
『う……ん………』
またあの悪夢を見るかもしれないと思うと、恐かった。
光「寝れませんよね………」
『うん………ごめん………』
そう言うと、光くんは「謝らないでください」と私に言った。
光「じゃあまず、もう一度熱を測ってください」
光くんに言われ、私は熱を測る。
測ってみると、さっきよりだいぶ下がっていた。
『え？なんで？』
光「汗をかいたからですよ」
光くんの言葉に、納得する。
光「うーん………だったら、こうしましょう」
そう言って、光くんは私のベッドに入ってきた。
『え？な、なに？』
光「これなら寝れるはずです」
私はどういうことかと問いかけると、光くんは答えた。
光「Aさんが俺にしてくれたように、俺もするだけです。それに、人間の体温は寝やすいみたいですから」
『そ、そうなんだ………』
私が恐る恐る潜り込むと、光くんは私を抱きしめた。
光「こうやっていれば、自然と眠れるはずです。」
『うん、でも………またさっきの夢を見たら………』
私が怯えていると、光くんは優しく言った。
光「もし恐い夢を見たら、俺を思い出してください。ずっとそばにいますから」
抱きしめるだけでなく、私の手を握って言う光くん。
光「Aさんが俺にしてくれたように、今度は俺がAさんを助けますから。悪夢を見ても、大丈夫なように」
『光くん………』
驚いている私に、光くんは優しく微笑む。
『でも、風邪移っちゃうかもしれないよ………？』
光「大丈夫ですよ、俺は風邪は滅多にひきませんから」
俺は健康です、といたずらっ子のように笑う光くんを見て、私も笑った。
『ありがとう、光くん』
光「いえ、俺は当たり前のことをしているだけです。いつもAさんは、俺を助けてくれています。だから、その恩はしっかり返さないとですから」
そうやって少しの間しゃべっていると、眠気が襲ってきた。
光「寝てもいいですよ、Aさん」
『………うん』
光くんは笑って言った。
光「俺はずっとここにいますから、安心して寝てください。」
『うん……おやすみ、光くん』
光「おやすみなさい、Aさん」
光くんの返事を最後に、私は再び眠りについた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 29人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「イナズマイレブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
姫川ふぶき - 一星が頭を撫でたけど、円堂が何で皆を呼ぼうって思ったのかわからないから、野坂達は何で来なかったのかな？明日人がきって円堂が心配をするのはわからなくってもないけど人の都合を考えないのかな (2020年4月24日 3時) (
レス) id: 3c4b53ac36 (このIDを非表示/違反報告)
Yニャン - アリスさん» コメントありがとうございます！面白いと思ってくれてよかったです！充くんと光くんのファンも、もっと増えてほしいですね！これからも頑張りますので、よろしくお願いします！(ゝω・´★) (2019年8月15日 22時) (レス) id: 0e74a4daf4 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - あと番外編やばいほど面白かったです！ (2019年8月15日 14時) (レス) id: 4df22a9414 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - やばい。。。。。光君が可愛すぎてやばいです。。。w主様のおかげで光君も充君ももっと好きになりました！！ほんとにありがとうございます！！更新頑張ってください！これからも応援してます！ (2019年8月15日 14時) (レス) id: 4df22a9414 (このIDを非表示/違反報告)
Yニャン - こまめに更新しますので、これからもよろしくお願いします！(ゝω・´★) 〜追伸〜 番外編の夏祭り、いかがでしたか？ (2019年8月5日 0時) (レス) id: 0e74a4daf4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
