落ちた先はAPEXの戦場でした。 (ページ8)

今日:2 hit、昨日:2 hit、合計:110 hit

8 ページ8

『う…ん…今何時？…』

そよそよと心地良い風に
木々の香りが漂う。

気分良く目が覚めて見渡せば、
全く知らない部屋で眠ってた。

(あ…そういえば……
アレは夢じゃなかったんだ)

家に帰る帰路だった。

いつも通り大学に行って、
マックで勉強して家に帰ろうとしただけ。

この角を曲がれば家だというとき、
フワっと身体が浮いて我に返ったら
暗闇を真っ逆様に落ちていた。

(あの戦いも…現実ってこと…？
……死んでないなら…ここは一体…)

正直『死』が怖いとは思わなかった。

だけど今は、どこかも分からず
当たり前のように銃撃戦のある
この場所で生きることが怖かった。

『これから…どうなるんだろう……』

この世界で生き残るには
知識も覚悟も足りなさすぎる。

見通しの立たない明日に待つのは幸か不幸か。

何も分からないってこんなに怖いんだな。

コンコンコン

「……具合はどう？入るわね」

礼儀正しくノックをして
優しく落ち着いた声を響かせる。
この場所に来てから何度も聞いた声だ。

『女神様…！！！！！！』