one in two__8 ページ10
××
成実「あー、やっと終わった」
今までにないくらい乱れ狂った軍議から解放された成実は
腕を腕に伸ばして「う〜ん」と唸る。
たまにポキッとなる体が疲れているという何よりの証拠だ。
「まあ、お前にしてはよく耐えたな」と言葉をかけられれば
彼は素直にへへっと笑った。
小さい頃とまったく変わらないあどけなさを残した笑みに小十郎も微笑みかけたが
小十郎「そういえば政宗。お前、まだ腕の怪我手当てしてもらってないだろ」
政宗「何のことだ」
小十郎「とぼけるな」
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小十郎の視線をかわすように彼はさっと腕を体の後ろに隠したが
それが余計に目を引いてしまったのか。
何も知らない成実にまで負傷した痕を見られてしまった。
政宗はしばらくの沈黙の後
「チッ」と舌打ちをするとおずおずと手を前に出した。
政宗「これくらい何ともない」
小十郎「前の戦のときもそう言って、傷口を化膿させたのはどこのどいつだ」
政宗「……」
小十郎の方が一枚も二枚も上手である。
政宗はバツが悪そうに顔を背けた。
小十郎は政宗に医務室へ行くよう促そうとしたが
ちょうど口を開きかけた途端
彼はくるりと方向を変え逃げるように足早に歩き出した。
慌てて成実が声をかける。
成実「お、おい政宗！どこに行くんだよ。傷の手当てならあっちだろ」
政宗「俺がどこに向かおうがお前らには関係ない」
小十郎「だがその腕は……」
政宗「これくらい自分でできる」
小十郎「……」
食い下がる小十郎にぴしゃりと言い放つと
政宗の廊下を歩く音は徐々に小さくなり、そして消えた。
残された二人は苦々しく溜息をつき
特に追いかける様子もなくお互い顔を見合わせる。
成実「まあ、いつものことか」
小十郎「ああ。あいつの行く場所なんてほとんど決まっているからな」
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結城心愛(プロフ) - 獅子さん» 応援していただけるなんて光栄です(〃ω〃)頑張ります！ (2018年3月7日 13時) (
レス) id: 5f6cda4546 (このIDを非表示/違反報告)
獅子 - 毎回楽しみにしています！大変だと思いますが更新頑張って下さいね☆！応援しています！！！ (2018年3月7日 3時) (レス) id: 2fe092422e (このIDを非表示/違反報告)
結城心愛(プロフ) - リーティアさん» もう本当に嬉しいです! !私って修羅場を書くのが好きみたいで……それを喜んでいただけるのはとても励みになります！ありがとうございます！ (2018年3月6日 19時) (レス) id: 5f6cda4546 (このIDを非表示/違反報告)
リーティア(プロフ) - 結城心愛さん！最近ほんとにドキドキする展開で続きが楽しみです！！！更新頑張ってください！応援してます (2018年3月6日 19時) (レス) id: b84fde6b58 (このIDを非表示/違反報告)
結城心愛(プロフ) - 氷菓さん» わぁ、嬉しいです(*'▽'*)ストーリー展開が下手くそな私ですが、頑張っていきたいと思います！ (2018年3月6日 7時) (レス) id: 5f6cda4546 (このIDを非表示/違反報告)
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