黒薔薇が咲く監獄にて。II

25. 〃 ページ48

''ひとりぼっちのサッカー''を!


それが、俺を解き放つ


初期衝動だ!!




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我武者羅にも突き抜け、誰も予測出来なかった'' 危険人物(ジョーカー) '' に喰らいついた潔世一(エゴイスト)はその球(ボール)を食い止めた。




『＿＿＿＿信じてたぜ、蜂楽。』










この瞬間＿＿＿＿





潔世一のプレーはたしかに糸師凛を超え、皇Aに追い付いていた。






そして、蜂楽廻の放ったシュートが





潔世一の右足をかすめる角度が






あと1cm違ったら、







ここに居る8人の運命もまた違ったのかもしれない。










ただ、球(ボール)は














無作為(ランダム)に












無慈悲に











残酷に









｢＿＿＿＿頂くヨ。｣











勝者の元へと、舞い降りた___












GOAL !


5-4








ピッピッピー！！試合終了！！


SCORE 5-4


TEAM RED の勝利!!





｢蟻生ちゃ〜〜ん！勝ったｯ！！｣




Aはやっと終わった事に喜んでは長身である蟻生の背中に飛び込んでいく。



『おい、余韻オシャを堪能させろ...A』


｢ゴメンゞ〜！｣



『.........、おい。

A...、俺が選んでもいいか？』



蟻生の背中で手を合わせながら軽いノリで謝っている所に凛は、不機嫌そうな顔をしながらAに話かけた。




｢＿＿＿＿いいヨ、や〜、まさかあのコが凛を...ネ｣


『待って、待ってくれ...俺は...！』











『異論は認めない。

ブッ潰したい奴がまた一人増えたぜ...クソが...








このまま沈ませるかよ...』





汗で濡れ切った前髪をかきあげ、凛の中で腸が煮えくり返る思いが込み上げてくる。





｢嗚呼、沈ませたら勿体ないコを選ぶんだよ＿＿＿＿。｣

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