黒薔薇が咲く監獄にて。II

15.休息 ページ1

⚠︎ 肌色注意


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『＿＿＿＿想い人でも居るのか、A』




蟻生はAが言い出したその言葉に引っかかっては問うた。




｢ '' 居ない '' って言えば 真っ赤な嘘 になるネ。

別に恋愛的な意味じゃないからネ！！

あくまでも、尊敬……かな…。｣




Aが質問に答える度に凛は胸の中が濁るような気がしてやまない。

此処最近と己にまとわりつく違和感の正体を分からずに居ながら、只、目を背けるようにして先に風呂へと足を踏み入れていく。




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｢＿＿＿＿熱ｯ！！！｣




大浴場に声が木霊する。




『オイ、大丈夫か。』




シャワーを浴びようとしたが、左目の火傷跡にお湯が当たっては一瞬の痛みを感じて肩が跳ね上がっていたAに咄嗟に手を出しては左肩を掴んだ凛。

手にシャワーの水が当たっていたが、それは熱くも温くも無かったので不思議に思った。




｢大丈夫、ビックリしただけだヨ…｣





『何なに！？大丈夫！？』


『冷水が必要か？』




｢大丈夫！！ありがとうネ〜！｣




相変わらず、へらりと笑っているAに蜂楽と蟻生は少し慌てふためいていたが、大丈夫だと首を振りながら主張するAに折れては浴槽へ戻って行った。




『…答えたくなかったら別にいい。

お前のその傷、何かあったんだ。』



流石に気になってしまったのか、凛にしては踏み込んだ問いを投げていた。

15. 〃→

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