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エルさんの言葉を誤解がないように否定し、まさか貴族間での常識も知らないのかと優先順位を伝える。
すると今度は涙目になり、悲劇のヒロインのように振る舞い始める。
いや、さすがにそこまでやるのはどうかと思う。
そもそもエルさんは元平民だから、その辺りに疎いのは分かる。
よほど早くから養子として迎え入れて教育しないと難しい。
でも、いくら養子に迎え入れてからここの入学までが短くても、常識くらいは叩き込んでおかないと、痛い目を見るのは自分だろうに。
「この学園は貴族の身分をないものとして扱うんじゃなかったの！？」
「感謝祭での我が領の訪問は学園内のことではありませんので。
それに、ウラタ様方はご卒業なさればこの国の重鎮として領の訪問や公務などをいたします。此度の約束事は学園内で交わされたものだとはいえ、将来への練習の一環です。従って、身分による優先順位付けをいたしますのは当たり前のことです。ご理解を」
信じられない、という不信感に陥ったような表情になる。
その表情だけで言えば裏でねちっこく一人を取り囲んで言いくるめている令嬢と変わりがないな。
そう思いながらペラペラと理由を伝え、重要性を分かってもらう。
もちろん適当である。
格下の人だし、この程度なら適当言っても下手に大きな誤解が生まれることはないだろう。
最悪、説得するためにと言えばウラタ様は許してくれそうだし。
最悪後々王家として有効活用できるであろう〈ワーウ家と王家の友好関係〉を示すためとして収められるだろう。
面倒だけど。
「案外ルシフって、口回るんやな」
「この程度、回せなくて悪評まみれの領主は務まりませんので」
やっと我に戻ったのか、サカタ様が呆れたまま苦笑いで言葉をかける。
一応褒め言葉として受け取ってはおこう。
それに、さっき言ったのも本当の部分はある。
卒業したら訪問や公務をするであろうこととか。
確定しているわけじゃないけど。
「エルさんとなると饒舌やねんな」
「理由付けで話しているまでです」
彼女はまだ疎いようですし、なんて付け足しておく。
その話の渦中にいる彼女は、理解はしたが納得はしていない、といった表情でなにかつぶやく。
残念ながら聞き取れる声量ではないが、なにか裏がありそうだと思う。
「一応聞いておきますけど、センラ様やサカタ様は大丈夫ですか？」
「センラは平気ですよ」
「ぼくも。多いほうが楽しいやん？」
そういえば、と一応二人にも聞いておく。
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のんしゅ(プロフ) - ほんとですか！？ 教えてくださりありがとうございます (2022年6月30日 19時) (
レス) id: e89ed18301 (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - オリジ/ナルフラグが立っているようですので、外していただくようお願いします。 (2022年6月30日 8時) (レス) id: 09c503bb24 (このIDを非表示/違反報告)
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