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十九話目 ページ21
「莫迦言わ無いで下さい。内蔵近くの空間を喰らって止血してるだけですよ。内蔵二つ、左腕の骨一本やられましたからそんな簡単には治りませんよ」
軽く反抗して見せるが、其れに怒った様子も無く、昔を懐かしむ様な言動をする。
そして、おれが普通に話せて居る事に驚く。
あんな大怪我が簡単に治るわけ無いだろう、と怪我の被害を伝えると、大怪我じゃねェか!と声を張る。
「五月蝿いですよ。飽くまでもおれ、怪我人なんですからね?」
「手前の医者の所にでも連れてくか?」
「おれの家で結構です」
そんな事を話して居ると、直ぐに横浜に着いてしまった。
「宮都、手前は先に拠点に帰ってろ。首領に用事が有ったから先に上がったと伝えておいてくれ」
「兄やん有給なら言わなくていいんじゃないですかね」
「一応首領に言われた仕事なんでな。じゃあ」
そう言い残して、宮都さんと別れる。
着いたのはおれの家、基、おれとリーダーの家。
家に着いた途端、ベッドに転がされる。
「怪我人は寝てろ」
「すみません、何から、何、ま……で」
ふかふかとしたベッドの寝心地に意識が深く沈んで言った。
最後に薄っすら聞こえたのは、リーダーのお休み、と言う優しい声だった。
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