十三話目 ページ15
背後から声が聞こえ、呼び出した者が来たのだな、と思う。
リーダーが恐らく振り向いて会話をしている筈だ、と経験から推測しリーダーを狙って飛んで来た攻撃しようとする物を其れの中の空間を破裂させ、消す。
立原と呼ばれた男が逃げたのを確認する。
「リーダー、
「解ってる。頭の回転は太宰並みなのになァ。今回は青鯖の手を借りるつもりはねェ」
「何ですか、下位互換と言いたいんですか。双黒時代の様に行かず不便をお掛けしますね。
そこのお二人、退いて下さいな」
一応釘を差しておく。
すると、苛ついた様に返す。
軽くストレッチをしながら、久し振りの運動に少しだけわくわくする。
然し、言動は不満そうに返す。
もう一人の彼、確か、宮都と呼ばれていたか。
彼の異能力は判ら無いが、少なくとも支援に周るか。
すう、と大きく息を吸い、異形と戦う二人に声を張って伝える。
「はぁ!?」
「恵!取り敢えず退くぞ!」
意味が分からない、と言う風に返す少年の襟首を掴み、少女が下がる。
『あなた達も呪術師ですか』
「ンだ、此れ?意味判んねェのに意味解る」
また彼の異形が話し掛けてくる。
呪術師?何を言っているんだ。
もしかして、あの学生達か?
となると、虎杖さんの探して居た「宿儺の指」とやらにも関係が有りそうだが。
そうなると、呪術師や、あの異形にも関わっていそうだ。
「呪術師では無いです。
おれは武装探偵社社員、朝倉志木です」
「ポートマフィア幹部、中原中也」
「通りすがりの一般人ですぅ」
異形の質問に答えると、続けてリーダー、宮都さんと名乗る。
ただ、一言言わせて欲しい。
通りすがりの一般人とか莫迦かよ。
そんな事を考えていると、ぐん、といきなり異形が此方近づく。
此方が後方支援で有る事がバレたか。
咄嗟に右腕で庇おうと試みるが、其処にミサンガが有る事を思い出し、腕を退ける。
「ぐ、痛っ……た」
「志木!?」
空きに為った胴体に攻撃される。
外傷は特に無し、響き方からして内蔵一つと骨をやられたか。
声に出すと、リーダーに心配される。
急いで元の場所に戻りながら今まで異形と戦って居た所を見る得られた情報を絞り出す。
脆く、傷が付いたのは少年が斬った目の辺りの木の枝。
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