9皿目 はるのかおり ページ11
その後は戸締まりをしっかりして
いっちーにマンションまで送ってもらう。
いっちーは年下だし、私は断っているものの
「自分の彼女ができたときの練習。」
なんて言われてしまうから断れない。
でも私は、それが
彼の善意だということを知っている。
「春の夜ってさぁ、風情があるよな。」
春の香りに包まれて歩く、並木道。
桜は散ってしまって歩みを進めるたびに
暖かい風が、落ちた白を舞いあげる。
それが綺麗で儚くて、
舞い上がっていく花びらを見つめた。
「そうだね。今年の春も終わりかぁ。」
薄く雲のかかった空を見上げる。
まだ星をみることはできない。
いつも通りの帰り道、
季節の香りに、空の色。
1つ1つが幸せで、笑みがこぼれる。
「どうした？笑」「なんでもない」
マンションにつくとそこで別れる。
端からみたら恋人みたいだなぁ。
急にモトキさんが浮かんで、頭を振ると
どこからか人の声が聞こえた。
悪いことをしたわけではないが
咄嗟に物陰に隠れていた。
「いや、お前本当にグミ好きだよなぁ」
笑いながらこちらへ近づいてくる。
「えー、だって美味しいじゃん。
シルクこそ、ミルクティー好きだよね」
…この声は紛れもない、モトキさんだ。
今日のお店に来たときとは違い
少しくだけた雰囲気。
でも暖かい話し方がそれを確信に変えた。
だんだん遠ざかり足音が小さくなる。
比例するように鼓動は大きくなるばかり。
ドクドク。気持ちの整理ができなくて
とりあえず部屋に入った。
比較的新しい1LDK。白い壁が印象的。
そこに置かれるいつもの家具たち。
とりあえず、ベッドにダイブしてみる。
干したばかりでお日様のにおいがする。
何故、モトキさんの声がしたのだろう。
幻聴? いや、そんなわけ…。
ぐるぐる考えてみるとなぜだか
吹っ切れちゃって、いいやと思えた。
昔誰かが言っていた。
「好きな人の事って色々考えちゃう。」
まだ恋かなんてわからない。
私が認められないだけかもしれない。
だけどきっと好きなんだ。
モトキさんの中にあるなにかが。
そう考えたら
この部屋に春の匂いが吹き抜けた。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキーアルファベット
X
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
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癒兎。(プロフ) - 月影さん» ありがとうございます！！長らくお待たせしてしまいすみませんでした…。前と同じようにとはいかないかもしれませんがときめきをお届け出来るように頑張ります…！ (2019年1月11日 8時) (
レス) id: 5048cf402c (このIDを非表示/違反報告)
月影(プロフ) - →これからもまだまだ大変だとは思いますが、貴方様のペースで更新頑張ってください！！私は正座待機でお待ちしております！((これからの話がとっても楽しみです！！ (2019年1月11日 6時) (レス) id: 5b225cb903 (このIDを非表示/違反報告)
月影(プロフ) - コメント失礼します。受験お疲れ様でした！更新される日を楽しみにしていたので嬉しいです！パスワード忘れちゃいますよね（笑）私も前書いていた時に忘れちゃったことあって大変でした（今はもう消してしまったんですけどね（汗）→ (2019年1月11日 6時) (レス) id: 5b225cb903 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：癒兎。 | 作成日時：2019年1月11日 1時
