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「う〜〜ラウール遅いな〜早く帰ってこないかな〜！」
椅子に逆に座ってさっきから同じことを何度も言っている佐久間にちらりと目をやって、目黒は時計を見た。
今日は皆がずっと楽しみにしていたお出かけの日で、全員帰ってくるまで出発できない。ラウールもそれをわかっているから、早めに帰るね、と言っていたのだけど。
ラウールが出かけたのが夜明け前。もう日が昇ってきていた。
「確かに遅いね…ラウ何かあったのかな？」
ソファーに寝転んでいた深澤が体を起こす。と、同時に玄関のドアが開いた音。目黒はリビングから玄関に顔を出した。
「おかえりラウール…って、え？！」
「っ、めめ…？ただ、い、ま…」
そのまま玄関に崩れ落ちたラウールに目黒は慌てて駆け寄る。抱き起こすと、頭に血がこびりついて赤黒く染まり、体にいくつも切り傷が出来ていた。
「ラウール？！ラウール？！…っちょっと！誰か来て！ラウール怪我してる！」
その声に反応した数人がバラバラとリビングから顔を出す。みんな一様に目を見開くと、慌てて家の中にラウールを運び入れた。
「見た目の割には深い傷はなかったみたいだけど、頭がちょっと切れてたって。頭打ったのかも知んないからあんまり動かさないでね。」
診察が終わり、病室のベッドで目を覚ましたラウールに阿部が優しく説明する。うん、分かった。と言ったラウールは、少し目を伏せると、ごめん、と呟いた。
「…自業自得なんだ。早く逃げればよかったのに、煽っちゃった…。でも、みんなをバカにされたのが、悔しくて…っ！」
そう言って泣き出したラウールの頭を康二が優しく撫でる。
「ありがとなぁ、ラウール。俺らの事庇ってくれたんだ？全然謝んなくていいよ。よく頑張ったね。」
ラウールのお腹をぽんぽん優しく叩きながら深澤は微笑む。そのリズムが心地良かったのか、疲れが溜まっていたのか、ラウールは目を閉じて直ぐに寝息を立て始める。反対に目を閉じて病室の壁に寄りかかっていた照は片目を開けて低く呟いた。
「阿部、敵の情報は？」
「約120人。能力者はリーダー格1人。さっき奴らと関係のある組織に連絡とったら、悪評しか出てこなかった。…消しても問題は無いよ。」
「…分かってるよね。ラウールが起きるまでにことを済ませる。怪我しない程度に、」
ぶっ潰せ。黄色の目を光らせて親指を下に向ける。頷いた7色に、黄色は踵を返して静かに病室を出た。
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莉月(プロフ) - れんさん» わかりました！リクエストありがとうございます！ (2020年3月24日 22時) (
レス) id: 3ee94531f8 (このIDを非表示/違反報告)
れん - 佐久間くんの身体能力の高さに相手がハマってしまって自分のものにしようと頑張るけどメンバーのガードが硬すぎて諦めてしまうお話をお願いします。いつも楽しく見させていただいてます。これからも応援してます!! (2020年3月24日 22時) (レス) id: 0e32f06a12 (このIDを非表示/違反報告)
莉月(プロフ) - かなさん» 了解です！リクエストありがとうございます！ (2020年3月24日 7時) (レス) id: 3ee94531f8 (このIDを非表示/違反報告)
莉月(プロフ) - 玲雄さん» 了解です！私も読解力が無かったので…康二が危害を加えちゃう、ですね！了解です。 (2020年3月24日 7時) (レス) id: 3ee94531f8 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - 康二の何かがきっかけで二人とも元に戻る的な、どこかに康二をいれていただけるとありがたいです。 (2020年3月24日 1時) (レス) id: 0c4c967d1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：莉月 | 作成日時：2020年3月11日 22時
