【名探偵コナン】ジンに成り代わったってどういうことだよ？！

第四十話 ページ44

スキー当日となり
現在、少年探偵団と博士と共にバスに乗っていた

「べっくしょーい！！！・・・ズズッ、」

風邪を引いた博士を呆れた目で見る
どうやら、子供よりスキーが出来るようにとシュミレーションしていたらしい

子供かよ！馬鹿かよ！！！
てか、脳内で出来ても現実上手くいかないと思うのは俺だけか？
風邪引いてなくとも絶対、転けてると思うぞ


つまり、意味がない


「寝るから着いたら起こしてー」

「Aさん、寝不足？」

「んー、ちょっとな」


寝ないと先日の忌々しい記憶が蘇りそうだった

ただ、ちょっと有名な歌姫を見てたら
ベルモットに「鼻の下を伸ばしている貴方をからかいに来たのよ」なんて言われたのだ


鼻の下なんか伸ばしてねえ！！
どんな歌声なのか気になってただけだ！！
美人だし綺麗だな、とは思ったけどさ？！


・・・よし、寝て忘れよう
アレから組織の仕事や公安の仕事が重なって
一睡も出来なかったんだよ

スキーをしながら寒さで寝たら終わりだもんな


さて、寝ようと目を閉じた
そこまではいい

志保の「隠して！」と切羽詰まった声を聞くまでは


まさか、そう思いつつ目を開くと

どこか見たことのあるような眼鏡の男が居て
バッチリと目が合い

男は一瞬、驚いたような、何で、と言いたげな
恨ましげに此方を見た後、パッと視線を少年探偵団に向けた

「あれ？皆も乗ってたのかい？」

先程の行動から信じられないような優しいような声


何処か演技さ、作られた感じはあるが

俺が、しっかりと注意して聞かなければ分からないぐらいだった


つまり、かなりの変装の達人のようである


・・・待てよ？
コナンの知り合いで現在進行形で“死神”が居て
志保は震えている

ここから導き出される答えは一つ、この男は



ベルモットだ



ふと、ベルモットの隣の女を見る

「ハァイ！」

え、ジョディ先生やないかい！
てっきり、組織の人間かと・・・

目が合いそうだったので慌てて寝たふりを再開し

そして彼女らが座った後に次の客を見た
一瞬だったが、鋭い目線が俺を突き刺した


・・・赤井さんじゃねえか


とりあえず、何も見てないふりをして
目を瞑る

・・・・・・これ、完全なる原作だよなあ


アレしか思い浮かばないのだが



赤井さん初登場のバスジャック




「騒ぐな！！騒ぐと命は無いぞ！！！」


目を瞑った先でそう男の声が聞こえて

若干、気が遠くなりそうだった

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