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「…結構昔からいる組織で、最近リーダーが変わって急に暴力沙汰が増えたみたい。特徴は人数の多さと、戦闘力の高さ。全員が目立つ所に龍の刺青入れてて、かなり凶暴だって。」
翔太が読み上げる資料に、全員の顔が険しくなる。
「阿部の記憶能力、かなり珍しいから、昔にも何回か誘拐されてるんだよ。今回もそのケースっぽい。ただ…こんな手紙送ってきた意図が分かんない。」
深澤がボソリというと、ここまで無言だった宮舘が口を開く。
「でも、こういう組織に連れてかれたなら、急いだ方がいいかもしれない。…無いと思ってたけど、組織に無理矢理入れさせられそうなら｢チグリジア｣の意味がわかるから。」
「…どういう事？」
「チグリジアの花言葉、『私を助けて』なんだよ。故意に阿部が入れたとしか思えない。」
その言葉を聞いて一気に空気が凍りつく。そして誰もが無言で武器を手に取り始めた。
「…おいまだか、早くしろ！」
部屋の入口から聞こえた声に阿部は溜息を小さくつき、タイピングの手を早める。
『暗号、気付いてくれたかな…』
先程男に脅されて出した手紙。分かってくれるかどうか、賭けで暗号を忍ばせたのだ。阿部が交渉場所に向かう途中、止まっていた車に拉致されたのは何日か前。男の話から、昔からよくある能力目当ての誘拐だ、というのはすぐ分かった。龍の刺青から、敵がどこの組織なのかも。
だが、アンクレットは紐を切られて目の前で粉砕、イヤモニも取り上げられたので自分から助けを求めるのは不可能だった。自力で脱出しようにも、この人数を1人はさすがにキツい。
居なくなったのが不審がられないよう手紙を書けと言われた時、暗号を忍ばせた。分かって貰えなかったら、もう脱出のチャンスは無いに等しい。かなりの賭けだった。
数十分後。阿部が敵の情報を調べていると、にわかに1階が騒がしくなる。｢あべちゃーーーん！！助けに来たでーー！｣という康二の声が微かに聞こえ、阿部は思わず口元を緩ませた。もう大丈夫そうだ。
「っおい！お前、何かしたのか！」
玄関で見張っていた男がこちらに銃口を向ける。阿部は立ち上がると微笑む。
「僕は何も。じゃあ、迎えが来てるので。」
そう言ってこつり、と男の方へ歩を進める阿部に、舌打ちをした男が引金に手をかけた、途端。
男はピタリと止まって崩れ落ちる。その奥で銃を構えた紫色と眼が合う。阿部はにこりと笑った。
、&移行のお知らせ、謝罪→←Rc,06 稀有な翡翠は狙われる
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莉月(プロフ) - れんさん» ありがとうございます。2つ目のリクエスト了解しました！ (2020年3月12日 12時) (
レス) id: 3ee94531f8 (このIDを非表示/違反報告)
れん - ありがとうございます！よろしければいつもテンションが高いさっくんを見てメンバーがほっこりしてた時に考えてみたら戦う時も同じテンションなので少し恐怖を感じてしまうみんなを見てみたいです。リクエストが多くてすいません。これからも無理せず頑張って下さい (2020年3月12日 11時) (レス) id: 0e32f06a12 (このIDを非表示/違反報告)
莉月(プロフ) - Mikanさん» こちらこそ、リクエストありがとうございました！これからもよろしくお願いします！ (2020年3月11日 20時) (レス) id: 3ee94531f8 (このIDを非表示/違反報告)
Mikan(プロフ) - リクエスト書いてくださってありがとうございます！！とても嬉しいです！これからも楽しみにしています！ (2020年3月11日 20時) (レス) id: 320e7590ff (このIDを非表示/違反報告)
莉月(プロフ) - れんさん» 了解しました！今のリクエスト書き終わったらかかせていただきますね！ (2020年3月11日 11時) (レス) id: 3ee94531f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：莉月 | 作成日時：2020年3月5日 0時
