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「っさくまっ…！！！」
「大丈夫？！立てそ？」
迫っていた刀を弾き飛ばし、周りの男たちを回した足で一掃すると、佐久間はいつになく焦った顔で駆け寄ってきてしゃがみこんでくれた。
「…ごめん、迷惑かけて…おれ…」
「体調悪かったんでしょ。フラフラしてたし、いつもより眼がとろんとしてたから心配してた。立てなさそ？…待ってて、全員ぶっ倒してくるから。」
そう言って駆け出し、男たちの集団に飛び込むと同時に腰に差した双剣を腕をクロスして抜き放ち、近くにいた男の足を引っ掛けながら突き刺して空いたもう片方の足で蹴り飛ばす。
飛びかかってきた男を跳躍してかわし、首にかかと落としを決めながら男を踏み台に再跳躍。
ピンク色の瞳がギラつく度に周りの人達はその脚で、剣で、次々になぎ倒されて行く。
一見楽しげに人の間を飛び回る佐久間の目は真剣で。いつもあんな感じなんだ、隣にいたから気づかなかった。と阿部はぼんやりと考えながら顔をしかめる。
張り詰めていた神経が一気に緩んだことで、頭痛は悪化してきていた。頭のどこかが割れて中身が出ているのではないかという錯覚を覚えるような痛みに、阿部はたまらず目を瞑る。その後聞き覚えのある声が幾つかして、誰かの背中に乗せられる。その暖かみに少し悪寒が収まった気がして、いつの間にか阿部は意識を飛ばしていた。
「…阿部また無理してたの？尋常じゃないくらい熱いんだけど。」
「阿部、人の不調はすぐ気づくのに自分の事になると後回しにする癖があるから…。帰ったらちょっとお説教かな。」
「もしかして康二とかしょっぴとかが熱出してたから我慢してた…とか。阿部くんならありそうっすね。」
「阿部くん苦しそう…熱相当高いのかな
。」
「…言ってくれればよかったのに。頑張りすぎなんだよな、あべちゃんは。」
無事に家に着き、その後医者に見せると、案の定インフルエンザで。しかも40度近くまで上がってしまっていた熱で阿部はなかなか目を覚まさなかった。
数日後、ようやく起き上がれるようになった阿部に無理をした理由を聞いて全員がため息をつくと、おもむろに手を伸ばしみんなで阿部の頭を撫で始める。
「え、ちょ、急にどうしたのみんな！」
「…あのさ、阿部は自分の事後回しにし過ぎだから。これからは絶対無理すんなマジで。」
呆れ気味で翔太が言うと、全員が頷く。
…次の日から、阿部に対する健康調査が行われるようになったらしい。
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莉月(プロフ) - れんさん» ありがとうございます。2つ目のリクエスト了解しました！ (2020年3月12日 12時) (
レス) id: 3ee94531f8 (このIDを非表示/違反報告)
れん - ありがとうございます！よろしければいつもテンションが高いさっくんを見てメンバーがほっこりしてた時に考えてみたら戦う時も同じテンションなので少し恐怖を感じてしまうみんなを見てみたいです。リクエストが多くてすいません。これからも無理せず頑張って下さい (2020年3月12日 11時) (レス) id: 0e32f06a12 (このIDを非表示/違反報告)
莉月(プロフ) - Mikanさん» こちらこそ、リクエストありがとうございました！これからもよろしくお願いします！ (2020年3月11日 20時) (レス) id: 3ee94531f8 (このIDを非表示/違反報告)
Mikan(プロフ) - リクエスト書いてくださってありがとうございます！！とても嬉しいです！これからも楽しみにしています！ (2020年3月11日 20時) (レス) id: 320e7590ff (このIDを非表示/違反報告)
莉月(プロフ) - れんさん» 了解しました！今のリクエスト書き終わったらかかせていただきますね！ (2020年3月11日 11時) (レス) id: 3ee94531f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：莉月 | 作成日時：2020年3月5日 0時
