Rc,01:白銀は微睡む ページ28
(秋帆様リクエスト)
あぁ…やっちゃったなぁ。どうしよう。
ガンガンと痛む頭はさっきからその言葉をグルグルとループしている。手足を動かそうと身じろぎすると、手足にグルグルと巻かれた鎖がジャラリ、と不穏な音を立てた。
ラウールがどうして鉄製の椅子に鎖で縛られているのか。それは数時間前に遡る。
その日ラウールは、久々のオフに1人で街の方へ出かけていた。服を買ったり、目黒やみんなに教えて貰った店で買い物をしたり。途中で見つけた美味しそうなケーキ屋さんで、メンバーカラーのマカロンをお土産に買ってみたり。とにかく羽を伸ばして、オフを楽しんでいたのだ。
それは突然のこと。服屋を出て歩き始めたラウールに後ろから声が掛かる。
「ねぇお兄さん、ちょっといい？」
振り返ったラウールの腹部に、ドン、という衝撃が走った。遅れてやって来た熱を持った鋭い痛みに、思わず地面に膝を着く。痛む腹を抑えながら必死の思いで顔を上げると、背の高い女がナイフを手にして笑っていた。
「あんた、Snowmanだかのメンバーでしょ。ちょっと恨みはらさせて貰うわよ。」
なんの、と問いかけようとしたラウールの首に、バチリ、という衝撃が走り、目の前が真っ暗になった。
「…持ってってちょうだい。」
女は近くに待機していた車に気絶したラウールを乗せ、町外れの廃ビルへ運んだのだった。
…目を覚ましたのは数分前。明るかった外が暗くなっているということはかなり時間が経っているのだろう。ネックレスが外されている、ということは中にある小型GPSの効果も期待できなかった。
軽く止血された腹は出血すらしていないものの、まだ痛む。気を失っている間に頭でも殴られたのか、後頭部から垂れた血が白い首を伝っていた。
ラウールの髪が突然掴まれたかと思うと、無理やり前を向かされる。そこには、先程の女がいた。
「あたしあんたのとこの誰かにさぁ、彼氏殺されちゃったんだよねぇ〜。」
そう言うと、いきなりラウールの腕を切りつける。
「っっ…！」
痛みにビクリとなる体に追い打ちをかけるように、女は言葉を続ける。
「だからさぁ、あんたがあたしの彼氏と同じぐらい傷ついてくんない？あぁ、お仲間なら来ないわよ。あなたの写真は送ったけど、住所は別の所を教えたもの。そこで待ってる私の男友達に、袋叩きにしてもらうわ。｣
アハハハハ…と笑う女を睨みつけて、ラウールは唇をかみ締めた。
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莉月(プロフ) - れんさん» ありがとうございます。2つ目のリクエスト了解しました！ (2020年3月12日 12時) (
レス) id: 3ee94531f8 (このIDを非表示/違反報告)
れん - ありがとうございます！よろしければいつもテンションが高いさっくんを見てメンバーがほっこりしてた時に考えてみたら戦う時も同じテンションなので少し恐怖を感じてしまうみんなを見てみたいです。リクエストが多くてすいません。これからも無理せず頑張って下さい (2020年3月12日 11時) (レス) id: 0e32f06a12 (このIDを非表示/違反報告)
莉月(プロフ) - Mikanさん» こちらこそ、リクエストありがとうございました！これからもよろしくお願いします！ (2020年3月11日 20時) (レス) id: 3ee94531f8 (このIDを非表示/違反報告)
Mikan(プロフ) - リクエスト書いてくださってありがとうございます！！とても嬉しいです！これからも楽しみにしています！ (2020年3月11日 20時) (レス) id: 320e7590ff (このIDを非表示/違反報告)
莉月(プロフ) - れんさん» 了解しました！今のリクエスト書き終わったらかかせていただきますね！ (2020年3月11日 11時) (レス) id: 3ee94531f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：莉月 | 作成日時：2020年3月5日 0時
