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「っはぁーー!!楽しかったぁぁ!!」
「なんかスッキリしたな…って目黒生きてる?」
「うぅ…気持ち悪…いや、楽しくはあったんだけど、こう、内臓にダメージが…」
乗っている最中「フゥーー!!」「ウェーーイ!!」と叫びながら楽しんでいたふたりはニコニコしながら出口から出てくる。一方、「うぉぁぁあ!落ちる!」と悲鳴をあげていた目黒の方は、壁に寄りかかったまま腹をさすっていた。
「ふっ、まだまだだな目黒!俺レベルにもなれば、フリーフォールなんか余裕なんだよ!ハッハッハッハ!」
「なんか分かんないけどムカつくそれ」
「あ、ターゲット動いた。2人とも行こう。」
2人が小競り合いをしていると、周りを見回していた宮舘が次のアトラクションへ向かう目標を見つけ、2人に声をかける。国王、了解であります!と敬礼した佐久間と、ダメージから立ち直った目黒は壁から離れ、平日だからか人が余りいない道へ出てターゲットを追い始めた。
「にしても、なんで俺たちに護衛頼んだんだろ?社長さんなら自分の会社の人使えばいいんじゃ…」
「確かに確かに!!なんか事情あるのかな…国王、何かご存知でしょうか!」
ばっ、と振り返った佐久間の大きな眼に若干驚きながら、宮舘は先日阿部が言っていたことを思い出す。
「それと同じこと、俺も阿部に聞いたんだよね。そしたら、『会社に脅迫状が届いていて、命の危険もあるから、襲われた時にちゃんと守れる人を』って選ばれたのが俺たちらしい。社長には知らされてないみたいだけど。」
「ふーん…なんか無責任な話っすね。しかもあの社長知らないんだ…」
「かわいそーなひとだね。所で国王、ポップコーンを買ってもよろしいでしょうか?!」
「良いけど自腹でね。」
わーい!!、と言ってポップコーンワゴンへ駆けていく佐久間を横目に、さりげなく目黒は周りを観察する。その涼し気な目が、ある1点で止まった。
「…あの3人組なんか怪しくないすか。」
「…あそこの?あぁ、確かに。」
「あの立ってる男のコートの右胸、少し垂れ下がってます。それにあの女、パーカーのポケットから手を出してない。ってことは、」
「男の方は右胸に拳銃、女はパーカーの中でナイフかなんかいじってる可能性が高い、ってことね。俺らのお客さんかな?」
いつの間にか戻ってきた佐久間がポップコーンをつまみながら目黒の話に相槌を打つ。
「…分かんないけど、嫌な予感はする。」
そういった漆黒の目は、少し揺らいでいた。
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莉月(プロフ) - れんさん» ありがとうございます。2つ目のリクエスト了解しました! (2020年3月12日 12時) (レス) id: 3ee94531f8 (このIDを非表示/違反報告)
れん - ありがとうございます!よろしければいつもテンションが高いさっくんを見てメンバーがほっこりしてた時に考えてみたら戦う時も同じテンションなので少し恐怖を感じてしまうみんなを見てみたいです。リクエストが多くてすいません。これからも無理せず頑張って下さい (2020年3月12日 11時) (レス) id: 0e32f06a12 (このIDを非表示/違反報告)
莉月(プロフ) - Mikanさん» こちらこそ、リクエストありがとうございました!これからもよろしくお願いします! (2020年3月11日 20時) (レス) id: 3ee94531f8 (このIDを非表示/違反報告)
Mikan(プロフ) - リクエスト書いてくださってありがとうございます!!とても嬉しいです!これからも楽しみにしています! (2020年3月11日 20時) (レス) id: 320e7590ff (このIDを非表示/違反報告)
莉月(プロフ) - れんさん» 了解しました!今のリクエスト書き終わったらかかせていただきますね! (2020年3月11日 11時) (レス) id: 3ee94531f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:莉月 | 作成日時:2020年3月5日 0時