検索窓
今日:3 hit、昨日:3 hit、合計:28,330 hit

日常10 ページ10

「けほっ、けほっ、先から五月蝿いぞ」



咳払いをしていた保健室の貴公子とも呼ばれる男、芥川くんだった



『えっ…いたの?』



「宮崎が運ばれて来るより先に居た」



『そうだったんだ…なんかごめん、後で何か奢るよ』



「要らぬ」



『無花果は?』



「む……要る」



『受けたわりました』


そんな話をして芥川くんはコホンと咳払いをすると



「しかし、ボールに当たるとは宮崎も災難なものだな」



『まぁそうだけど、多分当たってなかったら今頃熟睡中だった思う』




「授業を真面目に受けぬのかお前は」



『私は授業を真面目に受けないんじゃない、授業の始まりと共にやって来る睡魔が私を襲うのが悪いんだ』



「…先の発言でサボれるのはラッキーやらと言っていたのは?」




『…はいそうです。授業を真面目に受けない私がわるーござんした』



そう言って私は毛布を体中に煽い寝台に寝転がった



『あー、私に優しくなってくれないだろうかこの現代社会』



「永遠に来ぬと思うぞ、そのような時代は」



『敦くんと似た事言うね』



と顔をひょいっと出して言うと、凄い形相をして






「…取り消せ…今言った言葉を取り消せっ…その口二度と開かぬようにするぞ…」






背筋が凍るような殺気を感じ、流石にヤバイと思い



『ぜ、前言撤回を申し上げます…ごめんなさい』



そう謝ると芥川くんも



「いや、僕も頭に血が上ってしまった故、きつい言い方をした。すまぬ」



『ううん、私もふざけ過ぎたから…次は気をつける…』



そうして数分間の間沈黙が続いた


『…そういえばさ』


「?」


『芥川くんってさ、意外とフレンドリーだよね』


「…どういうことだ」



『いやさ、芥川くんって遠くから見てると一匹狼にしか見えないけど、こうして話すと結構馴染み易いような感じの人間だよねって』



ちょっとだけ複雑そうな顔をし、少し間を空けて



「…話す相手によるな」



『ふーん、じゃあ私は話してくれる相手の一人?』



と聞くと



「かもしれんな」



『かもってなに、かもって…』



そう言った時、扉が開き与謝野先生が入ってきた



「いやぁ悪いねぇ、書類を片付けるのに時間かかっちまってさ」



『あ、いえ』



「問題ありません」



「そうかい。Aはもう頭の痛みは引いたかい?」



『はい、もう大丈夫なので教室に戻ります。芥川くんは?』



「あぁ、僕も戻るとしよう」



そして、二人で保健室を出た

日常11→←日常9



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (46 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
63人がお気に入り
設定タグ:文豪ストレイドックス , 学スト , 文スト   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ユーリ(プロフ) - 雑草で悪かったな!さん» 初コメ有難うございます!ええ、裏話をしてしまいますと芥川君はよく依頼として梶井先生の実験(爆発)の後片付けをしています笑。更新頑張らせて頂きます! (2019年5月2日 8時) (レス) id: 3df6ae9d19 (このIDを非表示/違反報告)
雑草で悪かったな! - 一言で表すなら「しゅき」面白いです!梶井先生の所為?お陰?で爆発ならしていらっしゃる...。あれ?口説いてるのって..まさか、さて。面白いです!最新頑張ってください! (2019年5月2日 0時) (レス) id: 12fda47f79 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ユーリ | 作者ホームページ:設定しないでください  
作成日時:2018年9月17日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。