検索窓
今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:28,326 hit

日常28 ページ28

『いやいやいや帽子!
ホントに飛ばされてるから!あれ!』




私が空に向かって指差すと、芥川君が疑いの目をしながら空を見上げた。




「……飛んでいるな」




『ほらやっぱり嘘じゃないよ。
後、地味に喉が疲れた』




「それは僕の責任ではない」




『そうじゃなくても其処は「大丈夫か?」とか聞かないかな普通』




「…フレンドリーというやつだ」




『芥川君、それ態とじゃないんだったとしたらフレンドリーの意味を大きく吐き違えているよ。』




芥川君はそんな私の言葉を無視しながら風に吹かれて飛んでいた帽子をキャッチした。
…ホントに友達かな…?




「黒い帽子…か」




『見覚えのあるの?』




「嗚呼…いや、A、貴様も目にした事はあるだろう?」




『……え?いや、どうだろう。
見たことあるかな…?
確かに黒い帽子でチェーンが付いているという特徴的な帽子ではあるけど…』




(何処かで見たことあったかなぁ…?)




私が目を凝らして見ていると……





「おーい!其処のお前ら!」






突然誰かに叫んで呼ばれたんだけどどうしよう。





(と、取り敢えず聞こえてないフリを…)





芥川君の袖を引っ張って反対方向に歩き出す…が、





「聞こえてねぇフリすんじゃねェよ餓鬼共」





『ひゃい!!』






ドスの効いた声で引き止められる。怖。





「ったく、人の物持ち逃げしようとすんじゃねぇよ」





『持ち逃げしようとした訳じゃ……』





「あ?」





『御免なさい、本当に御免なさい』





「A」





芥川君に名前を呼ばれて彼の方を見ると、さっきの怖いお兄さんの方に指を指していた。





(ん?…んん?)





私は頭にハテナを浮かべたままその方に顔を上げる。





「あ?んだよ、手前ら」





(………何故中原パイセンが此処に)




其処には私達の高校の先輩、中原先輩に似た…いや此処までくるともう本物かもしれないその人が居た。
芥川君は私の心情を読み取ったかのように云う。





「思い出したか?
入学式でのあの人の事を」




私は頷いた。
そうだ、思い出した。




中也先輩は私達一年生の入学式の日に他校から来た転校してきた転校生だ。
然し先輩はその日からちょっとした有名人になった。
転校生としてではなく。あまり良くない意味でだが。



まぁ、この話はまた後日にするとして……今、この状況どうしよう。

日常29→←日常27



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (46 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
63人がお気に入り
設定タグ:文豪ストレイドックス , 学スト , 文スト   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ユーリ(プロフ) - 雑草で悪かったな!さん» 初コメ有難うございます!ええ、裏話をしてしまいますと芥川君はよく依頼として梶井先生の実験(爆発)の後片付けをしています笑。更新頑張らせて頂きます! (2019年5月2日 8時) (レス) id: 3df6ae9d19 (このIDを非表示/違反報告)
雑草で悪かったな! - 一言で表すなら「しゅき」面白いです!梶井先生の所為?お陰?で爆発ならしていらっしゃる...。あれ?口説いてるのって..まさか、さて。面白いです!最新頑張ってください! (2019年5月2日 0時) (レス) id: 12fda47f79 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ユーリ | 作者ホームページ:設定しないでください  
作成日時:2018年9月17日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。