日常21 ページ21
放課後ニテ、学校カラノ帰リ路。
『私は先輩を家に入れるのがど〜〜しても嫌なんです』
「側から聞くとそれ結構傷つくよ?」
『と云うことで友人を呼んでおきました、この人です』
「え、えーとなんか呼ばれちゃいました…」
「私も兄様と一緒で」
「おや、谷崎兄弟じゃないか」
「あ、太宰さん。
すいませんが話の趣旨がよく分かってなくて…」
『つまり私が太宰先輩を家に入れたくないということ』
「そういうこと」
「そこ太宰さんが普通に頷いて良いところなンですか?」
「遠回しにディスられていますわ…」
『このメンバーでならいいかなって思ったんだけど、やっぱり太宰先輩は此の儘Uターンしても良いですよ』
「え〜、私だけ除け者かい?酷いなぁ」
「太宰さん、一体Aちゃんに何したんですか…?」
『入学初日に私と敦君で校舎を周ってたら桜の木にロープを引っ掛けて首吊りしてる先輩見つけて』
「二人にそれを助けてもらった後、この子に心中をしないかと誘ったら凄い嫌われるようになったという訳さ!」
「太宰さんそこ声を張り上げて云う所じゃないです」
「太宰さんはポジティブな方なのですね」
『という事で、今から帰っても私は文句など言わず笑顔で手を振って差し上げますよ?』
「何処までも頑なだなぁ」
「でも、そこの家がAさんのお宅ではなくて?」
ナオミちゃんが指差した先に確かに私の家があった。
『…阻止は出来なかったか』
「残念でした、此処まで折れなかった私の勝ちってことで良いね?」
『もう好きにして下さい』
「結局、僕とナオミは何の為に呼ばれてたのやら」
『あぁ…お二人にも迷惑をかけてしまってすいません。
お礼にと云っては何ですが、美味しい紅茶とケーキをご馳走しますよ』
「それは嬉しいのですけれど…Aさん、なんだか生気が抜けていませんか?」
ははは…、と私の顔は負けたことに対する負の感情で全く笑っていなかった。
そして私は家の扉に手を掛ける。
『只今〜』
「あ、姉さんお帰り」
お出迎えをしてくれたのは現在中学生の妹、沙耶ちゃんだった。
私が中に入ると太宰先輩が「やあ」と沙耶ちゃんに手を振った。
すると突然顔が真っ青になった。
「……た」
『「……?」』
「母さん!姉さんがイケメンな男引っ掛けて帰ってきた!!」
『沙耶ちゃん!?』
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ユーリ(プロフ) - 雑草で悪かったな!さん» 初コメ有難うございます!ええ、裏話をしてしまいますと芥川君はよく依頼として梶井先生の実験(爆発)の後片付けをしています笑。更新頑張らせて頂きます! (2019年5月2日 8時) (レス) id: 3df6ae9d19 (このIDを非表示/違反報告)
雑草で悪かったな! - 一言で表すなら「しゅき」面白いです!梶井先生の所為?お陰?で爆発ならしていらっしゃる...。あれ?口説いてるのって..まさか、さて。面白いです!最新頑張ってください! (2019年5月2日 0時) (レス) id: 12fda47f79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユーリ | 作者ホームページ:設定しないでください
作成日時:2018年9月17日 15時