早起き ページ14
朝になり目を覚ます。珍しいことに一郎くんが起こしにくる前に目覚めることができた。
ガチャと音がして扉が開く。
一郎くんがベットの上で体を起こしてる俺を見て驚いた顔をみせる。
「起きてたのか。」
「さっき起きたばっかりだよ。」
目が覚めても体はまだ怠いので一郎くんにお世話されるのを待つ。
「…そうか、手のかかる弟だが成長されるとちょっと寂しいな。」
ふざけた調子で言ってみせた一郎くんをみると本当に寂しそうな顔をしている。
思わず一郎くんの顔に手を伸ばしそのまま抱きしめてしまう。
「…どうしたんだよ。朝自分で起きれたぐらいで大袈裟なんだよ。…別に今までと何にも変わらないだろ。」
一郎くんは俺に抱きしめられたまま、ただ俺の話を聞いてうん、うんと頷いてくる。
「…俺だって成長ぐらいしますよ。いつまでも一郎くんの手を煩わせるわけにはいかないし。いつかは一郎くんがいなくても生活できるようにはなりたいと思ってるし…でも。」
「でも、一人で生きれるようになっても一郎くんがそばにいてくれないとやだ。」
…うんと返事をした一郎くんは俺の背中に腕を回し、俺にすり寄ってきた。
一郎くんは唇があたるのも気にせず俺の首に顔を埋める。一郎くんの髪や息が俺の首にあたってくすぐったかった。
甘えたな兄を持つと大変だよ、と言って一郎くんをもっと強い力でぎゅーと抱きしめてやる。
「なら毎日甘えたな俺のために抱きしめてくれよ。」
「いやそれはちょっと…恥ずい。」
一郎くんは一気に体重をかけてベットに腰掛けていた俺を押し倒す。いきなりのことで戸惑ってると両方の腕を一郎くんの手で押さえつけられる。
ふふ、と声を出して柔和な笑みを浮かべて見せた一郎くんは俺の上に跨って愛おしいものでも見るような目を俺だけに向ける。何がなんだかわからなくてただ一郎くんを見つめ返すことしかできない。
「しょうがないから、ずっとAのそばにいてやるよ。」
一郎くんはそう言って俺の耳元にキスをする。
俺が顔を真っ赤に染めると満足した顔で俺の上から降りて甘えたな弟を持つ兄は大変だなといつもの調子でいう。
俺は平然を取り繕って誰が言ってるんだよと返すとおどけた表情をして笑って見せた。
耳がこそばゆくて手で押さえる。一郎くんの見たことのない目を向けられ身体が熱くなって心臓のバクバクが収まらなかった。
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リエル(プロフ) - 終わり…!？終わりになってる!？ (2018年12月27日 23時) (
レス) id: 4f0744403a (このIDを非表示/違反報告)
黒武(プロフ) - 主は弟くんも触れられないのかな…？一郎くんとの差別に傷付いている主くんがいてもおもしろいと思います。他キャラの出会いも楽しみにしてます。続き待ってます。 (2018年11月5日 2時) (レス) id: f0ec619330 (このIDを非表示/違反報告)
瑠威神(プロフ) - 一兄！！カッコよすぎる。。更新待ってます！ (2018年10月19日 19時) (レス) id: a94da70a54 (このIDを非表示/違反報告)
ゲイムオーバー(プロフ) - すごい私の誕生日も7月26日に (2018年8月21日 19時) (レス) id: e40dfd6764 (このIDを非表示/違反報告)
粟之助 - めちゃめちゃすきです………………… (2018年8月16日 9時) (レス) id: bc9f12e237 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2018年8月2日 16時
