僕が生きる意味。 ２ 〈翔 和〉

意味 ３１ ページ12

和也「....どうぞ。」


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翔「おじゃまします...。」


僕の部屋をキョロキョロ見回す翔。


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和也「そんな、見ないで下さい。」


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翔「いやだって...、初めて和の部屋入ったから...。」


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和也「.....んで？」


僕は翔の横に腰掛けて、顔をのぞきこんだ。


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翔「んで？って...？」


和也「だから、翔は僕に何か言いたいことあって来たんですよね？聞きますから、言って下さい。」


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翔「....うん。そうだよ。」


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翔は僕の方を見て、言った。


翔「なんでいきなり退学届なんかだしたの？


俺に何も言わずに。」


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和也「そんなの...


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もう、学校には行く気がないからです。」


翔「なんで？楽しいっていってくれたじゃん。俺たちと居ると楽しいって。」


和也「楽しいですよ。でも僕はもう...


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耐えられないっ...


もう、死にたい...。」


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気がつくとそんな事を言っていた。


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翔「和。何があったの？俺の家から出たあと、何があったの？」


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和也「それは...。」


翔「言って。和の気持ちが少しでも軽くなるなら、俺は受け止めるから。全部吐き出してよ。」


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和也「しょ、ぉ....。」


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なんでだろう。


母さんにあんなこと言われた時は、涙もでなかったのに。


翔の優しい笑顔を見たら、


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ずっとたまっていた涙が一気に溢れ出す。


何かの糸が切れたみたいに。


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和也「あの夜....っ、母さんがねっ...」


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泣きながらの僕の言葉は聞き取りづらかっただろうけど


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ずっと翔は、僕の話を黙って聞いてくれた。


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