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10(lk) ページ10

久しぶりに会ったユリカは、
ものすごくやつれていた。

ふっくらとしたピンクの頬は、血の気を帯びていない。

目の下は濃くクマが目立つ。

普段から華奢だが、
一段と小さく見える姿に
堪らなくなった俺は、存在を確認するようにぎゅっと強く抱きしめた。

『俺がずっと一緒にいるから』

何も言わず涙を流すユリカを抱きしめ背中をさすっていると、泣き疲れたのか、いつの間にか寝息を立てていた。

ゆっくりと抱きかかえ、
ベッドへ降ろすと、また一つ涙を流す。

こんな風になるお前を見たくて、見守ってたわけじゃない。

流れた涙を止めるように、目尻に口づけを落とす。

ずっと諦めていたはずの恋心が顔を覗かせたように感じた。

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作者名:チビ丸 | 作成日時:2023年11月14日 18時

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