僕の「특」 (ページ4)

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ヒョンジンと出会ったのは、彼が練習生の頃だった。

泣きながら公園で踊っていたヒョンジンに声を掛けたのがきっかけ。

「お前は顔だけで、他に良いところはないって言われたんだ。
歌もダンスも凡人すぎるって…」

そう言って号泣している彼を放っておけず、
暖かい飲み物を与え、泣き止むのを静かに待った。

大きな体を震わせ、
悔し泣きする少年だった彼を何故だかひどく愛おしく感じた。

何をするわけでもなく、彼のそばに居続けた。

夜も深くなってきたのに、
泣き止んだ彼は、練習に行かなきゃと
よろよろと立ち上がった。

今日はもう休みなよ。と声を掛けたら、
一呼吸置いた後に、静かにコクリと頷いた。

今にも消えそうな雰囲気に不安を覚え、
宿舎まで送り届け、別れた。

別れたあと、互いの名前も知らないままだと気づいたけど、
もう会うこともないかと、記憶から徐々に薄れていった。