僕の「특」 (ページ25)

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「あれー？リノヒョン、今日機嫌良さそうだね？」

ヨンボクの声に振り向けば、
確かいつもより頬を緩めるリノヒョンが目に映る。

「まあね。」

「昨日の休暇、どこか行ったの？」

「うん、海見てきた〜」

「海？誰と！！」

「ユリカだよ。」

ユリカと言う名前に、自然の動きが止まる。

「え？！ヌナも？

俺も行きたかった〜誘ってよ〜！」

「ダメダメ。
ヨンボガ、すぐユリカに抱きつくじゃん。」

「えーヒョンばっかりずるい。ケチんぼ！」

「はいはい、、

そういや、ユリカからお土産あるんだった。
これ、みんなで食べな〜」

「うわぁ！！やった！

え、美味しそ〜！」

ヌナの買ってくれたお菓子にわらわらと集まるメンバーを横目に、他のメンバーもヌナに懐いて、それに嫉妬していた過去を思い出す。

みんなに別れたと告げた日から、なんとなくユリカヌナの名前は出さないのが、メンバー内の暗黙の了解になっていた。

それなのにさらりと名前を呼んだリノヒョンに、思わず視線を送ってしまう。

俺と付き合っていた時、
2人で出掛けるようなことは決してなかった。

2人は幼なじみだけど、
俺を悲しませるような行動は控えていたから。

自分から別れを告げたはずなのに、
モヤモヤとした感情が心を侵食していく。