僕の「특」 (ページ19)

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「最近実家の用事でユリカに会ったけど、少し体調崩してたらしいよ。仕事忙しくて。」

リノヒョンに言われ、ユリカヌナの近況を知る。

『え？風邪引いてたの？』

「うん、そうらしい。

ごめん、まだ聞いてなかった？」

この前会った時、俺には何も言ってくれなかった。

風邪引いてたのに、俺、無理させてたのか。

『…うん。知らなかった。
リノヒョン、教えてくれてありがとう。』

付き合ってからお互い、本当に大切に思っていたと思う。
だけど、ユリカヌナの優しく気遣う性格からか、俺の負担になることはしないし、言わなかった。

それが時々もどかしく、
もっと頼ってくれたらいいのにとヤキモキしていた。

『ユリカヌナ、風邪引いてたの？』

夜、電話をかけ、問いかけると、
うん、この前ちょっとねと歯切れの悪い返事。

『リノヒョンに聞いた。

なんでこの前会った時、話してくれなかったの？

言ってくれたら、無理に出掛けなかったのに。』

「ミノは昔から目ざといから、気付かれただけだよ。

それに、会った時にはもう治っていたし、ヒョンジンに心配かけたくなかったの。

ただでさえ、忙しいから。

せっかく会っているのに、
私に気を遣ってほしくなくて。」

リノヒョンは気付けるのに、
彼氏の俺はなんで気付けないんだ？

なんで頼ってくれないんだ？

いつもなら些細なことだった。

リノヒョンとユリカヌナは幼い頃からの付き合いだから、お互い小さな機微にも敏感で。

本当、いつものことなのに。