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19時に終わるからまた連絡するねと伝えていたからか、19時過ぎにミノから電話がかかってくる。

「もしもし?お疲れ様。
終わった?」

『お疲れ様。うん、終わったよ。
どこへ迎えばいい?』

「あー、会社の外出てくれる?」

『えっ?外?』

嫌な予感がし、
駆け足で会社を後にすると、道路に横付けされた見知った外車が目に留まる。

駆け寄る私に気づいたのか窓を開け、ヒラヒラとこちらに手を振っている。

あろうことか、変装なんてほとんどしてない姿に焦って駆け寄り、急いで後部座席に乗り込む。

『ちょっと!!ミノ!
急に会社まできてどうしたの?それに変装は?!』

「ちょうど近くにいたから。
案外誰も見てないよ。

てか、隣乗りなよ。
なんで、後ろ?」

不思議そうに言うミノは、何がダメなのか本気でわかっていないようだった。

『誰かに見られたらどうするの?
もっと危機感持ってよ。』

「んー?
そしたら、俺の彼女ですって公表する。」

『...そんな冗談やめてよ。』

「本気って言ったら?」

ルームミラー越しに視線が合う。

その目は確かに冗談を言っているようには思えなかった。

ミノは昔から過保護だったけど、
こんな冗談を言うようなやつではない。

それを知っているから意図が分からず、言葉に詰まる。

そんな私を気に留めず、
じゃあ行くか、とミノは車を滑らせた。

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作者名:チビ丸 | 作成日時:2023年11月14日 18時

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