story ５６ ページ6
ダンブルドア「以前から、魔法省が彼女の記憶を借りっぱなしであったらしくての...先程ロディアーナにも伝えたのじゃが、彼女もすっかりと忘れていた」
ハリー「は、はぁ...」
ダンブルドア「これは後で返さねば...」
ダンブルドアは小瓶を閉め、それを机に置いた。
ダンブルドア「さて...君は私になんの用かね？」
ハリー「ぼ、僕、占い学の授業で夢を見まして...」
ダンブルドア「つまり、居眠りをしていたというわけか」
ハリー「あぁ、ん...そうなんですけど...すごく、恐ろしい夢を見まして...」
ハリーは今までに起きた夢の話をダンブルドアにした。
ヴォルデモートがワームテールと話していたこと。
そして、ヴォルデモートが『磔の呪い』を行ったこと。
ハリー「あの...これで終わりです」
ダンブルドア「わしが思うのは...君がその傷が痛むとき、ヴォルデモートが近くにいるという意味を暗示しているのだと思う」
ハリー「...どうしてですか？」
ダンブルドア「なんとなくじゃ。さて...わしはこの小瓶をロディアーナに...おや」
ダンブルドアが目を見開く。
ダンブルドア「その必要は無かったようじゃのぅ」
ハリーが扉に目を向ける。
そこには、透けた一人の青年がいた。
ハリーは、彼の顔に見覚えがあった。
ベテルギウス「すみません、お話し中でしたか？」
ダンブルドア「今終わったとこじゃよ。さて...この小瓶を君のお母さんの元へ返してあげようかの」
ベテルギウス「分かりました」
ベテルギウスが小瓶を受け取ると、ダンブルドアが「せっかくだからハリーと一緒に行きなさい」と言った。
ハリーは驚きでダンブルドアを見たが、ダンブルドアは微笑むだけであった。
ベテルギウスは気まずそうにハリーを見た。
そして、ベテルギウスとハリーは、無言のまま、ダンブルドアの部屋から出た。
ハリー「君は幽霊なの？」
ベテルギウス「ちょっと違う。なんというか...守護霊...幽霊...の中間」
ハリー「どういうこと？」
ベテルギウス「透けてるけど...壁を通ったりはできないし...何も食べないし...あと喋ったりする」
ハリー「うーん...中途半端だなぁ」
ベテルギウス「君には言われたくないよ」
ハリー「え？」
ベテルギウス「君だってチョウ・チャンのことで中途半端じゃないか」
ハリーは顔を赤くさせた。
ベテルギウス「『ややぁ、チョウ、僕とダンパティいたい？』噛むとか可愛すぎ」
ハリー「やめろよ」
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作者名：そう | 作成日時：2021年9月20日 11時
