story ５３ ページ3
ハリーはだんだんと落ちて行った。
天井から、部屋の底へと＿＿＿
ハリー「うわぁぁぁぁぁぁぁああああああ！！！！」
ハリーは丁度良く、どこかの席に着席したように落下し、ずり落ちた眼鏡を直した。
何故こうなってしまったのか？
ハリーはちんぷんかんぷんだった。
そこでハリーは、自分の横に座る人はダンブルドアだということに気付く。
ハリー「先生、僕、僕、水盆を覗いたらこうなってしまって...ここ、どこですか？窓一つも無いし...地下室ですか？」
だが、校長は何も言わない。
ハリー「ごめんなさい、わざとではないんです...先生？」
ダンブルドアは、ただ黙っていた。
ムーディ「ダンブルドア」
ハリーがびくりと肩を揺らす。
後ろを振り向くと、まだ顔に傷があまりないムーディと、明らかに鬱そうなロディアーナがいるではないか。
ハリーは、ロディアーナの見たことも無い表情に、息を飲んだ。
ダンブルドア「おぉ...！ムーディ、それにロディアーナ。...体調は大丈夫なのかね？」
ムーディ「この通り、あまりよろしくない...だが、闇払いは強制出席でな」
ダンブルドア「大丈夫なのかね？ロディアーナ、君だけでも免除は...」
ロディアーナ「校長先生、裁判くらい私は大丈夫です。それに...」
ロディアーナがある方向に目を向ける。
ダンブルドア、そしてハリーもつられてそちらを見た。
ロディアーナ「久しぶりに友人とあったの。後輩のバーティよ」
ロディアーナがにこりと笑う。
ダンブルドア「ほほう...良かったのぉ」
ロディアーナ「えぇ...それでは、私は...」
ロディアーナが後ろの席の方へと行き、そして、一人の男性と隣同士に座った。
しばらくして、ムーディが話し始める。
ムーディ「毎夜のように魘されている」
ダンブルドアが頷く。
ムーディ「俺はあいつを許さない。奴は自分の息子を売った」
ダンブルドア「と同時に、君の娘を救った」
ムーディ「だが他の方法があったはずだっ...そもそも奴があの占いを『例のあの人』に売っていなかったら＿＿＿」
すると、中央の扉が開かれ、一人の男の悲鳴が法廷内に響き渡った。
そして姿を現したのは、ハリーが知る男、カルカロフであった。
クラウチ「イゴール・カルカロフ」
まだ若々しいクラウチが言う。
クラウチ「おまえは魔法省に証拠を提供するために、アズカバンからここに連れてこられた」
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作者名：そう | 作成日時：2021年9月20日 11時
