story ６３ ページ13
マクゴナガル「私は何を？」
ダンブルドア「厨房にいる屋敷しもべのウィンキーを連れてくるのじゃ」
マクゴナガル「ポッターはどうするのです？まさかこの状態でここに置いていけと？」
ダンブルドア「ハリーにも聞く権利がある」
マクゴナガルは一瞬眉を寄せたが、すぐにセブルスの後についで部屋を出た。
ロディアーナ「校長先生、私は何を？」
ダンブルドア「君には確かめてほしいことが二つほどある」
そこへ、真実薬を持ってきたスネイプが帰ってきた。
ロディアーナ「あの先生、もしこの人が父さんではなかったら一体誰なのです？クラウチ氏なのですか？」
ダンブルドア「それは実際に確かめんと分からん」
ロディアーナ「あ、あの、ですけど、もしそれが本当だったら、父はどこにいるんですか？」
ダンブルドア「ロディアーナ、その質問は_____」
次の瞬間、ムーディが奇妙な唸り声をあげた。
ダンブルドアが目を光らせる。
セブルスは杖を上げ、ロディアーナを後ろに隠す。
そこへやって来たマクゴナガルも彼の異変に気付き、ハリーを守るように前に立ちはだかった。
ムーディの体に痙攣が起こる。
痙攣はだんだんと激しいものへと変わっていった。
するとムーディは慌てて左目の青い目玉を取り、ベルトごと床に放り投げた。
爪が剥がれ、手が小さくなり、顔や体の形を少しずつ変形させていった。
ロディアーナが思わず、「バーティ!」と叫んだ。
セブルス「バーティ・クラウチ！」
ハリーも男の顔に見覚えがあった。
憂いの篩で見た、あのアズカバン送りにされた、バーテミウス・クラウチ・ジュニアだ。
セブルスが急いで奴の口を開かせ、真実薬をニ、三滴飲ませる。
バーテミウス「へ、へ...久しぶりだな、ロディアーナ先輩」
ロディアーナショックで何も返せなかった。
バーテミウス「セブルス先輩も、お元気そうで」
セブルスの眉間に皺が刻まれる。
ダンブルドア「手始めに聞こう。マッド・アイはどこにいるのじゃ？」
バーテミウスはにやりと笑い、部屋の隅においてあるトランクに目を向けた。
ロディアーナは杖を振り、トランクを開ける。
一段目、二段目、三段目...そして最後の七段目が開かれた。
ロディアーナは恐る恐るとトランクの中を覗く。
ロディアーナ「父さん!!!!」
ムーディ「よお...ロディアーナ...」
トランクの中から、ムーディの弱弱しい声が響いていた。
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作者名：そう | 作成日時：2021年9月20日 11時
