前々世がロードされましたver.2 【名探偵コナン】 (ページ18)

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…◇ ページ18

「特殊なソフトウェアや、強力な磁石を使う、もしくは物理的にメモリーを壊す…だったかしら。」

　急に口を開いたのは哀ちゃんだった。不敵に笑うのはもう私の正体に気づいているからだろうと推測できる。

「パソコンのデータはそうね。
　携帯も初期化しない限りは残っているから…みんな何かするなら気をつけてね。」

　なんて最後ふざけてみたら佐藤刑事から拳骨が…。
　いててて…本気でやられたな現役刑事に…。

「変なこと教えないの！
　全く…この子達は？」

「第一発見者ですよ。あ、解決しましたか？」

「えぇ、帰るわよ。」

　軽く会話を交わしながら道具を片付けていくと哀ちゃんと目が合った。
　何か言いたいようだ。

「Aさん、連絡先教えてくれない？」

「えっ。どうして…？」

「さっきの話面白かったから、また聞きたいなって思って…警察庁にいくのもだめだし…。」

　ちらっと佐藤刑事を見ると仕方ないわねとでも言いたげな表情。
　すぐ後ろを向いて現場を片付け始めたから、それ以上何も聞けない。
___でもここで番号を教えても面白くない。

「哀ちゃん哀ちゃんこっちおいで。」

　後ろからコナン君がきているのが見えたので哀ちゃんを手招きして耳元に口を寄せる。

「____闇の蔓延る電子の地で、黒に染まりきらない情報屋があなたを待ってるわ。いつでもいらっしゃい。」

　即興で考えたから、これでは容易に辿り着けてしまうだろうなと思いながら、少年探偵団に手を振って佐藤刑事の元へ急いだ。

「灰原、どうだった。」

「ビンゴよ
　“闇の蔓延る電子の地で、黒に染まりきらない情報屋があなたを待ってるわ。いつでもいらっしゃい。”
　ですって。」

「携帯の番号聞かれると思ってなかったんだな…ははっ」

「番号を素直に伝える人じゃないって言うのはわかってたけど、面白かったわね。」

　2人でクスリとAさんのことを笑ったのは内緒だ。