105 ページ5
神山side
後部座席に座るAに振り向いて、俺は弱く笑った。
それに合わせてAも俺に笑いかけてくれた。
お店まで送り届けて、そのあとは休憩のときにちゃんとメッセージが送られてきて。
夜の迎えの時間まで、家でずーーーっとそわそわして待ってた。
……
迎えの時間。わぁ、雨降ってるやん。
店の前について連絡すると、すぐに出てきた。
神「お疲れ様ぁ。どやった？」
「意外とブランクなかったの！」
Aの明るい表情と裏腹に、どんよりとした空の下で車を走らせる。
今日のお店でのことを話してくれてたんやけど、突然静かになった。
「…頭痛い…」
神「…え、大丈夫っ？」
信号待ちのときに運転席から左手を後ろに伸ばして手を差し出したら、Aは素直ににぎってくれた。
最近は頑張りすぎてたんか、頭痛そうでもあんまり言わへん。
でもしんどそうなんは顔見てすぐわかるからそうゆうときは手を繋いだり抱きしめたりしてる。
Aの顔を覗き込むと、ほんの少しだけしか笑わなくて…
神「もうちょいで家着くからなっ？大丈夫っ？」
「……はぁ、はぁ、はぁ」
神「Aっ？どうしたん？苦しい？Aっ？」
「はぁ、はぁ、だい、じょぶ、、」
いきなり呼吸の荒くなったA。
家の駐車場に止めて、ぐったりしているAをおんぶした。
車の中で何度かこのまま病院行こうって聞いても、大丈夫、行かないの一点張り。
玄関に入ってAを下すと、自分の足で支えられへんのか、その場に崩れるように座ってしまった。
神「やっぱ救急車っ」
俺が立ち上がると、いきなりズボンが掴まれた。
「…行かないでっ……」
神「えっ！？そんなこと言うてる場合じゃっ」
「助けてっ……ともくんっ…助けて」
神「呼ぶから、今救急車呼ぶからなっ」
「……はぁっ、はぁっ、はぁっ、」
俺の腕の中で、Aがどんどん苦しそうにぐったりしていく。
…怖い。めっちゃ怖い。何が起きてるんや。
神「Aっ……」
死なへんよね？大丈夫やんな？
Aの震えている手を握ると冷たい。
神「…A…」
声が震えて、勝手に涙が出る。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 527人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あおゆ(プロフ) - JWJUMPさん» ありがとうございます！！続編…そうですね、いいアイディアが浮かびましたら書きます！ (2020年4月13日 12時) (
レス) id: f382f4c586 (このIDを非表示/違反報告)
あおゆ(プロフ) - 表裏さん» ありがとうございます！！桃さん完結させました！近々赤さん頑張ります！！ (2020年4月13日 12時) (レス) id: f382f4c586 (このIDを非表示/違反報告)
JWJUMP(プロフ) - 完結お疲れ様でした！続編的なものも書いて欲しいです！ (2020年4月11日 8時) (レス) id: 066d296756 (このIDを非表示/違反報告)
表裏(プロフ) - 完結お疲れ様でした！とてもキュンキュンしながら読んでました！！前の桃さんの小説もとても面白くてぜひ更新していただきたいですが赤さんの小説も読んでみたいです！ (2020年4月11日 0時) (レス) id: 56919a78d1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あおゆ
| 作成日時：2020年4月10日 3時
