貴方の宝石になる

- ページ48

中間side









あかん、傘とタオルを取りに帰ろう。









寒くて指先の感覚がなくなってきてる。







このままあいつを迎えに行っても寒さしのげられへんかったらかわいそうやし…









……いや、でも一旦家に戻ってる間にさっきの男たちみたいなんに襲われとったら…









そう思ったら迂闊に戻れへんくてまた探し始めた。









……









気がついたら雨は上がったけど…






あいつは見つからんし、そもそもどこを探したらええんかわからんくなってきて…









うっすら空が明るくなったとき、









近くに公園が見えた。









……散歩でよく寄る公園や。









ダメ元でふらふらとした足取りで公園に入った。









公園の遊具の陰をひとしきり見てたとき、






野良猫が唸ってるのが見えて、その野良猫が勢いよく木の陰に飛びかかった。






同時に、野良猫の鳴き声がさらに大きくなって慌てて近寄ると、木の下に茶色い尻尾が見えた。









中「…ジュエルっ」









そこには犬の姿で、濡れた体のまま倒れているジュエルがおった。









冷たっ……けど息はあることにめちゃくちゃホッとしてる。









中「ジュエル…ごめんなっ…」








さっきの野良猫に引っかかれてるみたい…






涙が出そうになったのを堪えた。









抱き抱えて、小走りで家へ急いだ。

移行のお知らせ→←-

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す