覚えてる。（JW緑） (ページ6)

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神山side

俺に気を遣ってたくさん話をしてくれるお母さん。

話に出てくるAが浮かれてるエピソードは正直意外で、俺の前ではいつも照れた感じやったし

もともと俺がグイグイいって付き合ったから押しに負けて、仕方なく付き合ってる部分が少なからずあると思っててん。

それやのに、

母「幸せそうに智洋くんの話をして写真も見てたわけだし、こないだ初めて会った感じがしなかったのよね。

……ともくんじゃなくて、神山さんってさっき言ったとき、本人を目の前にして照れてるんだと思っちゃった。」

俺も、そう思いたかった。

父「はぁっ、お待たせっ」

母「お父さん遅ーい。」

父「ごめんごめん、はいっ、これ」

俺にビニール袋を差し出されて、慌てて立ち上がって受け取った。

中を見ると、おにぎり、パン、ジュース、栄養ドリンク、お茶、コーヒー、水、お菓子、おつまみみたいなものまで…。

父「何が好きかわからなくて。笑」

神「そんな、こんなっ…こんなにっ…」

父「ちゃんと栄養は摂って！なっ？」

嬉しくてまた泣きそうになりながらもお礼を伝えて受け取った。

……

病室に行くと、すやすや眠ってる。

目を覚ます前と同じ寝顔やけど、もう違う。

明日の朝はちゃんと目覚めてくれるやんね。

嬉しい。

Aの頬に手を伸ばして寸前で止めた。

この3日間、Aの頬に優しくキスをしたり、頭や頬を撫でたりしとったけど

今は、起こしてしまうから出来へん。起こしたときに俺にキスをされてたら驚くやろから。

あぁ、ほんまに可愛い寝顔やね。

布団を少し直してあげて、俺もパイプ椅子を4つ繋げて横になった。

看護師さんにお願いしてパイプ椅子を余分に持ってきてもらってん。