覚えてる。（JW緑） (ページ18)

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Aside

神山さんが帰ってから、ちょっと退屈。

お母さんと一緒にテレビを見てるけど、ワイドショーをぼんやり眺めるだけ。

「あ、そうだ、バイト先の店長に連絡しなきゃ。

私の携帯ある？」

するとお母さんは引き出しから携帯を取り出して手渡してくれた。

けど。私が昏睡してる間に充電が切れてしまったらしい。

充電器も同じ引き出しに入っていたから充電した。

「やっと画面ついた～」

画面上には、

再起動後にはパスコードを入力してください

の文字。

そっか、電源切れると指紋認証だめなんだよね。

「…パスコード？」

その4桁の暗証番号が全く思い出せない。

母「誕生日は？」

「今どき、銀行とかでも暗証番号に生年月日に関係するものとか電話番号の一部とか使えないじゃない？

その意識で誕生日にはしてないと思うな…一応やってみるけど」

案の定違う。

いくつかパスコードを試したら、

「あ…ロックかかっちゃった。1分後にお試しくださいだって」

その後も数回パスコードを試す。

すると、点滴を変えに看護師さんが来た。

そして、その間もまた別のパスコードを試す。

「あー今度は5分後まで使えないって…」

母「えー、そんな機能ついてるのー？」

看護師「え？どうされました？」

事情を話すと…

看「わぁーそれ、もう次絶対に入力しちゃだめですよ。

間違えすぎると、パソコンと繋がないでデータ消さないと使えなくなっちゃうんですよ」

「え～…」

母「あ…じゃあ明日神山さん来たら聞いてみたら？

若い子はこうゆうの詳しいでしょ？」

たしかに。明日の夜、神山さんに聞いてみよう。