Lily ・Ⅱ【ONE PIECE】 (ページ36)

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マリンフォード頂上戦争　その9 ページ36

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ルフィはエースのビブルカードを拾おうとする

その隙を赤犬が逃すわけなかった

エース・ルフィ・ユリ

全員が抹消すべき人物

赤犬はエースからルフィに標的を変えた

エースはルフィを守ろうとするが間に合わない

ドォォォン！！！

大きな音が響き渡る

エースとルフィは目を開けて驚く

2人の目の前には大きな大きな海楼石の壁

赤犬のパンチは海楼石の壁に当たって止まっていた

「「ユリ…！！！」」

海楼石を出したのはもちろんユリである

兄のピンチに力が覚醒した

海を海楼石に変化させる力を身につけたのだ

「…！！！海楼石じゃと…！！！」

分厚い大きな海楼石の壁

ユリは肩で息をしながら、座り込んでいるエースとルフィの腕を引っ張る

『…早く…！早く…！逃げよう…！

あれは、もう持たない…！！」

ユリの体力に大きく左右されるこの力

あれだけ大きな海楼石の壁を長く出し続けることは無理だった

ユリに腕を引かれながら走るエースとルフィ

まだ大将は2人もいる

逃げているルフィを黄猿のレーザーが襲う

ルフィは蓄積された疲労のせいですぐに動けない

ユリとエースはルフィを引っ張って連れて行こうとする

あまりにもそのことに集中していたため、気づかなかった

赤犬が動き出していたことに。

人間とはそういうものである

何か一つに気を取られてしまったら、何か一つが疎かになる

ユリは急に影ができたことに驚き、すぐにまた海楼石を出す

先程よりも小さく、効果も弱い

「鬱陶しいのォ…！！！小娘が…！！」

ユリのせいでエースとルフィにトドメがさせない赤犬は怒る

ユリが出した海楼石の壁をマグマの拳が破壊する

目を見開くユリ

赤犬は厄介な力を持つユリに狙いを定めた

『あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ぁ！！！』

肉が焼ける音、匂い

赤犬はユリを片手で捕らえて握ることでユリの体を焼いた

ユリの体は海である

自分の体を焼き尽くそうとしているマグマの熱を冷まそうと最大出力で海水を出すが、すぐに沸騰してしまう

「ユリィィィィ！！！！！」

エースの悲痛な叫び声

赤犬は顔以下の全身に大火傷を負ったユリを一度地面に落とし、トドメとばかりにユリの腹に拳を押し付ける

赤犬のマグマ相手に、ここまで焼かれて持ったものはいないだろう

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