狙撃手と海姫 ページ4
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ユリはあんまり表情が動かない子だと思ってた
だから顔に出やすいルフィとはそんなに似てないなぁとも思っていた
「ユリ〜〜！！一緒に釣りやろう！」
『うん』
今日もルフィはユリに飛びついて釣りに誘っている
ユリがルフィのお誘いを断ることはほぼない
ちょっと前にルフィに聞いてみたことがある
「なあルフィ、ユリってあんまり顔に出さないよなー」
「？そうか？ユリは普通に笑うし普通に泣くぞ？」
ルフィの返答に目をぱちくりとさせていると、後ろで話を聞いていたらしいゾロが話に入ってきた
寝てたんじゃねえのかよ
「あ、ゾロ！なあなあ、ユリって顔にあんまり出ないのか〜？」
「あ？分かりやすいだろ、あいつ」
「だよな〜！」
「えー、分かってないのおれだけ？」
「この船に乗ってんだ。すぐに分かる」
「ほんとか…？」
「ああ。おれもそうだった」
「ユリともっと話してみようかな…」
2人の話を聞いていると、ユリが甲板に出てきた
「ユリ〜！今ユリのこと話してたんだ！」
『わたし？』
ユリに気づいたルフィがすぐに腕を巻きつける
ユリはルフィとゾロの間にちょこんと座った
位置的におれの正面にいる
ゾロがユリの頭をぽんと撫でる
ユリと目が合う
「ウソップが、ユリともっと話したいって言ってたぞ」
おれが何も言えずにいると、
『…わたしも、たくさん話したかったの。…そんなふうに思ってくれてうれしい』
ユリは優しく微笑んだ
「お、おう！たくさん話そうぜ！」
『うん』
あ…分かったかも
ユリはきっとおれらの前では優しい顔をしているのだ
『…大切な人が増えていくのがうれしくて…
わたし、たぶん顔ゆるゆるになっちゃってる』
少し恥ずかしそうにはにかむユリ
……かわいい
…
あれからユリとたくさん話すようになった
ユリはものづくりに興味があるらしくよく隣で見ている
ユリが優しい顔をするのはおれ達の前だけだからそれが嬉しかったり。
ナミじゃないけど、妹みたいに思ってしまうのはしょうがないよな…
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作者名：そふと | 作成日時：2024年2月23日 18時
