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ー ar side ー
知念の急な言葉に頭が追いつかなかった。
『や、やだ！！なんで…俺の事嫌いになった？俺なんかした？』
知「違うよ、むしろ大好き。愛してる。だから別れなきゃいけないんだ。」
『意味がわかんないよ！！やだよ…やだよ…ｸﾞｽｯ』
知「泣かないで？大貴が僕のことを本当に好きになって大切にしてくれてたのはすごく伝わってた。嬉しかった。でも僕は1番にはなれなかった。
大貴、まだ伊野尾先生のこと好きだよね？」
知念の言葉は鈍器のように殴りかかってきて、頭に鈍い痛みが走った。
“俺がまだいのちゃんを好き？”
俺は知念と付き合ってからは本当に知念が大好きで1番大切だった。
『そんなわけっ…！！俺は知念と付き合ってから知念のことしか考えてなかったよ！！ これから先もずっと一緒にいたいのは知念だよ…ﾋｯｸﾞ…ｸﾞｽｯ…』
知「大貴が俺の事を大切にしてくれてたのも、本当に愛してくれてたのも知ってるよ…
大貴は一度に2人の人を心から好きだったんだよ、それだけ。
気づいてないかもしれないけど、大貴がどこかを見てぼーっとしてる時の視線の先にはいつも伊野尾先生が居た。
伊野尾先生女の子と話してる時は心無しか不機嫌で…
勉強嫌いな大貴が化学だけはいつも高得点とってた。」
『そんなこと…！！！』
知「大貴、もう僕は十分幸せにしてもらった。
だから今度は大貴が、本当に好きな人と幸せになるの。
僕のために自分の本当の気持ち殺さないで？」
俺が…いのちゃんを…？
知「僕らは明日でこの学校の生徒じゃなくなる、僕の言いたいこと分かるでしょ？」
『俺は知念のこと好きだよ…』
知「長年一緒にいた幼なじみとしての好き、僕への同情心とかそういうのもあって別れを受け入れられないだけだよ、本当は大貴ももう気づいてるんでしょ？」
俺は何も言えなかった、わからなかった。
自分のことなのに頭が混乱して言葉が出なかった。
知「別れても僕らが幼なじみで仲のいい親友ってことは変わらないよ、ちゃんと友達としてもこれから隣にいる。」
『俺わかんないよ…』
知「よく考えてみて…。今は混乱してるだろうから僕は先に帰るね？気をつけて帰るんだよ、大貴。」
卒業式の前日。
恋人に別れを告げられた俺は1人教室に立ち尽くし、遠ざかっていく恋人だった彼の足音を聞いていた。
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有緒菜あかり(プロフ) - ありるんさん» コメントありがとうございます！！まさかありるん様から頂けるとは…大好きな書き手様にそう言って頂けて嬉しい限りです(´TωT｀)♡続編承りました！少しお時間を頂くかもしれないのですが…必ず書かせていただきます！ (2022年7月27日 12時) (
レス) @page33 id: 74f48f4a27 (このIDを非表示/違反報告)
ありるん(プロフ) - いのありやま大好物です♡続編を希望します、もし書く予定があったらよろしくお願いします（ *_* ）！！ (2022年7月26日 21時) (レス) id: 1bc2f81aa5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：有緒菜あかり | 作成日時：2022年3月25日 3時
