35話〜期末テスト〜 ページ36
磯「渚、茅野、一ノ瀬兄妹！」
下校途中磯貝くんに声をかけられて立ち止まる。
磯「明日の放課後本校舎の図書室で勉強しないか？」
渚 茅「いくいく！」
磯「一ノ瀬兄弟は？」
隼「明日か……悪ぃ俺はパス。Aは行ってきたら？」
『うん。磯貝くん、ありがとう。ぜひ参加させて』
＊＊＊
空調完備の快適空間での勉強。
静かで捗っていたのに。
なんなの、この人たち……。
荒「勿体ない。君たちにこの図書室は豚に真珠じゃないのかな？」
瀬「どけよ雑魚ども、そこは俺らの席だ。とっとと失せな」
なんだっけ、五英傑とか言ってたっけ。
茅「勉強の邪魔しないでっ！」
茅野ちゃんの持ってる本のカバーが外れて出てきたのは【世界のプリン大百科】。
茅野ちゃん、説得力ないから……。
そして絡まれる神崎さん。
ココ最近で鷹岡と榊原に肩抱かれるって、なんて男運のない……。
榊「それから、君。一ノ瀬Aと言ったっけ？」
突然向けられた視線に体が強ばる。
榊「君なら僕と釣り合うね。容姿もいいし学力も申し分ない」
……面倒くさ。
『何言ってるんですか、貴方がたのご存知の通り私もE組ですよ。釣り合わないでしょう？』
榊「ふふっ、君だろう？編入試験で全教科で満点に近い点数を出したっていうのは」
磯「は！？全教科！？」
中「満点に近いって……」
なんでそんなこと知ってるのよ……。
そういうのってプライバシー的なやつで守られてるんじゃないワケ？
それに何かクラス対決する事まで話が発展してるし……。
なんでも命令か……。こっちは殺せんせーの暗殺がかかってるし、皆も本気だから負ける心配はないと思うけど……。
瀬『どうした、臆したか？所詮雑魚は口だけか。俺らなら命かけても構わねぇぞ？』
いい加減、五月蝿い。
それから……
渚「命は簡単に賭けない方がいいと思うよ」
殺気を出して少し脅せば面白いくらいに慌てて逃げ帰っていく五英傑。
あーあー、逃げゼリフまで丁寧に……。
とまぁ、図書室での騒ぎは瞬く間に校内へ広がり、A組は契約書へのサイン、E組は南の島への特権を賭けの戦利品にした。
結果は3ー2でE組の勝ち。
殺せんせーの触手破壊権利は7本。
私はというと、教科別での1位は取れなかったけど、そこそこの点数を出し総合順位4位をもぎ取った。
ちなみに隼人は総合順位154位だったらしい。
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作者名：湯のみ | 作成日時：2021年10月11日 7時
