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髪を乾かし、一人でローと共有の船長室へ戻ると
やはり機嫌の良くない彼の鋭い視線に出迎えられる。
普通の人間ならこの迫力だけで倒れてしまいそうなレベルである。
『ロー』
そう呼びかけても返ってくるのは舌打ちのみ。
こうなってしまっては一筋縄ではいかないだろう。
さぁどうやって彼のご機嫌を取ろうか。
と、密かに頭を悩ませる私とは裏腹に
当の本人はおもむろにこちらに近づいてくると
そのまま後ろから抱き締めながら首筋に顔を埋めてきた。
『ロー？』
「･･･何だ」
声をかけるとその姿にはもうさっきまでの不機嫌さは感じられず
どうやら寂しかっただけだと悟る。
そんな彼を世界一可愛いと思ってしまうのはおかしいのだろうか。
『ごめんなさい、もう勝手に行かないから』
素直な謝罪の言葉と同時に彼のほうに向き直り背中に腕を回すと、
しっかりと強く抱き締め返してくれる彼の腕。
いつもポーカーフェイスを崩さない上に
あまり感情を表に出さない性格の彼だが、私の前ではそうもいかない。
初めは戸惑いもあったものの、今では完全私好みの激重彼氏と化しているのだ。
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｢A｣
今も私を呼びながら、さらに抱き着く力を強めながら擦り寄ってくるロー。
こんなにひっつき虫なのも珍しいが、
どうやら今日は月に数回訪れる最高に甘えたな日だったらしい。
どうりで朝からシャワーを浴びただけであんなにも不機嫌になったわけだ。
とは言っても彼は普段からかなり寂しがり屋なので
いつもと対して変わらないのだけれど。
彼の私に対する依存心は張本人の私ですら心配になるレベルに達しており、
クルー達からも心配の声が上がっているのは内緒の話である。
基本的にローは私がいないとご飯もろくに食べず、睡眠もあまり取れない。
さっきのように何も言わず姿を消せば必ず3分以内には探しに来るし、
私が他のクルーと話していると絶対に隣を離れることはない。
私の一日の行動はほぼ把握しており
彼の知らない所でアクションを起こすととんでもなく機嫌が悪くなる。
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まあ慣れというのは怖いもので
死の外科医と呼ばれる彼を知っている者なら全く想像できない"異常"なその姿すら
愛おしく思う私も相当ローに依存しているのだろう。
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いのぺい(プロフ) - __ne_mU_さん» コメント、お気遣いありがとうございます。お待たせしました(＞＜)時間を見つけて修正していく予定ですが、引き続きお楽しみいただければ幸いです^^ (2020年11月5日 22時) (
レス) id: 3cc87be8e2 (このIDを非表示/違反報告)
__ne_mU_(プロフ) - 待ってました.....今から楽しく読ませて頂きます。お忙しいということで大変かと思いますが身体にきをつけて無理ない範囲で更新お待ちしてます (2020年11月4日 13時) (レス) id: 6cb15a22ae (このIDを非表示/違反報告)
いのぺい(プロフ) - 高飛車さん» とても励みになります！ありがとうございます！最後まで頑張ります！ (2019年9月10日 19時) (レス) id: bdfa97ae9a (このIDを非表示/違反報告)
高飛車(プロフ) - ローさんイケメンすぎてニヤニヤしちゃぃます！物語も最高です！これからどうなっていくか気になりどころなので、最新楽しみです！ (2019年9月10日 19時) (レス) id: de9b431952 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いのぺい
| 作成日時：2019年9月7日 15時
