〇第193話〇《バイスタンダー》 ページ35
アナウンスは続いた。
＜この被災現場でバイスタンダーとして救助演習を行って貰います。＞
上鳴/峰田:「「『バイスライダー』？」」
A:「バイス
葉隠:「授業でやったでしょ？」
上鳴:「日暮、それはチョイと心に響く……。」
峰田:「オイラ、英語は少し苦手なんだよ！！」
A:「あ、そう。」
八百万:「一般市民を指す意味でも使われたりしますが……。」
上鳴･峰田の返事を適当に返した所で再びアナウンスが。
＜ここでは一般市民としてではなく、仮免許を取得した者として────……どれだけ適切な救助を行えるか、試させて頂きます。＞
障子:「む……。」
テレビを観ていた障子が何かに気付いた。映っていたそれは……
障子:「人がいる……。」
砂糖:「え……あァ！？」
障子の言葉に他の生徒達も騒ぎ出した。
「あアア！？危ねえ、何やってんだ！？」
A:「慌てなくていい、多分平気だから。」
緑谷:「日暮さん？」
轟:「何か知ってるのか？」
Aが生徒達にそう話し掛けると近くにいた2人が尋ねて来た。
A:「……受験者が
飯田:「まさか！！今あそこにいる人達は救助者役の人達という事か！？」
飯田が驚きながらもそう口にした。
A:「そういう事。」
＜彼らはあらゆる訓練において今、引っ張りダコの
“
テレビに映っている高齢者の姿をよく見ると、怪しい笑みを浮かべながらその手にはビンを持っていた。しかも“血ノリ”とラベルも貼ってあった。
「色んなお仕事あるんだな……！！」
「ヒーロー人気のこの現代に則した仕事だ。」
そしてアナウンスはまだ続いた。
＜重病者に扮した“HUC”がフィールド全域にスタンバイ中。皆さんには彼らの救出を行って貰います。尚、今回は皆さんの救出活動をポイントで採点していき、演習終了時に基準値を越えていれば合格とします。10分後に始めますので、トイレなど済ましといて下さいねー。＞
と、そこでアナウンスは終わった。
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作者名：弓 桜 | 作成日時：2021年12月20日 1時
