ヒロアカの世界に行けるそうです⑤ (ページ4)

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〇第163話〇《残り火》ページ4

それはついに世間に晒されてしまった。

テレビカメラが映したのは、オールマイトのトゥルーフォーム(本当の姿)。その姿を知っているのは根津校長･リカバリーガール･グラントリノ･塚内警部･緑谷……。
そして、この世界に来たAのみだった。

緑谷:「そんな……ひみ……つ……。」

緑谷から大量の汗が流れていた。

A:「(という事は、死柄木達は強制的に退場させられた所か。そして、この辺りでオールマイトは知らされる……死柄木弔は【志村菜奈】……先代の孫(･)だと。)」

オールマイト:「〜〜〜ぉおおお────……！！」

オールマイトは死柄木弔の信実を知って嘆き、膝を崩した。その時だった。

「負けないで………オールマイト、お願い………。」

逃げ遅れた一般市民の女性がガレキに挟まっていた。が、涙ぐみながらその女性はオールマイトに願った。

「助けて。」

と。そしてテレビ中継を見ていた市民……いや、国民全員が「頑張れ！！」と声援を送る。

緑谷:「勝って！！オールマイト！！」

爆豪:「勝てや！！オールマイト！！」

……国民の声が聞こえたのかは分からない。が、オールマイトは目の前に、助けを求めているその女性に笑って答えた。

オールマイト:「お嬢さん、もちろんさ。ああ……！！
多いよ……！！ヒーローは……守るものが多いんだよ、
オール･フォー･ワン！！だから負けないんだよ。」

オールマイトは右手に力を蓄え始めた。

グラントリノ:「痛(つう)……っ。
(あれ程の大規模攻撃を何度も相殺した……とうに限界活動を迎えている……右手のみのマッスルフォーム。その歪な姿が物語っている────……。)」

AFO:「渾身。それが最後の一振だね。オールマイト。
手負いのヒーローが最も恐ろしい。」

オール･フォー･ワンは上空へと移動した。

AFO:「腸を撒き散らし迫って来る君の顔、今でもたまに夢に見る。二･三振りは見といた方がいいな。」

そう言ってオール･フォー･ワンが右手に個性を集中した時だった。

──── ゴォ！！

オール･フォー･ワンに向かって灼熱が向かって行ったが、オール･フォー･ワンは慌てること無くそれを風で拭き消した。灼熱を放ったのはもちろん……

？:「なんだ貴様……その姿は何だ、オールマイトォ！！」

現No.2ヒーロー、エンデヴァーだった。