〇第179話〇《スタイル》 ページ20
相澤:「その通り。
つまりこれから後期始業まで……残り10日余りの夏休みは個性を伸ばしつつ必殺技を編み出す───……圧縮訓練となる！！」
相澤の言葉にAクラス全員に緊張感が湧いた。
相澤:「尚、個性の伸びや技の性質に合わせてコスチュームの改良も並行して考えていくように。プルスウルトラの精神で乗り越えろ。準備はいいか？」
上鳴:「────……ワクワクしてきたぁ！！」
緑谷:「(……………どうしよう…………。)」
A:「(暇……。)」
みんなが個性伸ばしをしている中、Aはその様子を見ていた。質問されたら返す位のことはしているが、基本それだけ。彼女は(一応)保護対象者なのだから。
A:「(最近は雑に扱われてる気がするけど(苦笑))」
その時だった。
緑谷:「う〜〜〜〜ん………。」
顎に手を当てて悩んでいる緑谷の姿が。
A:「いずっ君、どうかした？
(この辺りの話は確か……)」
Aが声をかけると「あ、日暮さん。」と反応した。
緑谷:「さっき、オールマイトから声を掛けられて……。」
と、困ったような顔をした。
A:「オールマイトはなんて？」
緑谷:「『君はまだ、私に
A:「そう……。
(原作だと結局自分で答えに辿り着いたし、そこまで気にする事じゃないけど……うん。)
……オールマイトはオールマイト。いずっ君はいずっ君でしょ？」
緑谷:「え？う、うん……。」
唐突なAの言葉に緑谷はたじたじに。
A:「オールマイトにはオールマイトの戦闘スタイルがある様に、いずっ君にはいずっ君に合うスタイルがきっとあると思う。『私に倣おうとしてる』って事は、今まではオールマイトから色々と教わっていた。けれど、それだといつまでも君が成長しない。だから自分に合うスタイルを見つけなさいってオールマイトは言いたいんじゃない？」
緑谷:「！！」
Aの言葉を聞いた緑谷は目を見開かせた。
A:「大丈夫、いずっ君ならきっと見付けられる。自分に合うスタイルをね。」
緑谷:「『自分に合うスタイル』か……頑張るよ！！
ありがとう、日暮さん！！」
緑谷に笑顔が戻り、礼を述べた。
A:「ん、頑張って。」
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作者名：弓 桜 | 作成日時：2021年12月20日 1時
