薄桜鬼 半妖の少女（弐）

〈第零伍禄話〉 切腹 ページ16

雪羅:「天霧さん...。」

姿を現したのはもう一人の鬼
である“天霧九寿”だった。

天霧は風間の刀を抜くと...

天霧:「新選組の方々。風間が邪魔を
しました。お詫びします。」

そして、天霧は風間に視線を向けると...

天霧:「...薩摩藩に与する我らが新選組と戦う意味が無いことぐらい百も承知のはず。」

そう言うと、天霧は刀を風間に投げ渡す。
風間はそれを難なくと柄を掴み、鞘に収めた。

風間:「...ふん。」

風間が四条大橋から離れようとした時...風間は千鶴に目線を向ける。

風間:「(まさかとは思ったが...やはり─)」

そして、風間は四条大橋を後にした。天霧も一例すると風間と同じように、四条大橋を後にしたのだった...。

A:「......あ。」

総司:「Aちゃん、どうしたの？」

A:「永倉さん達、どうやら遅かったようだ。長州の残党共は、切腹していたようだよ。」

土方:「......そうか。」

総司:「此処から聞こえるって、本当に凄いよねｗｗｗ」

A:「......。」


長州の残党はAの話した通り天王山で切腹をし、果てていた。

逃げ延びた者が市中に火を放ち、民家や寺院が焼失。祇園絵の山鉾も失われ、この後、長州は御所に発砲した事を理由に朝廷に歯向かう“逆賊”とされる。

この事件は後に、【禁門の変】と呼ばれる事となる。


※山鉾(=やまぼこ)...山形の飾りの上にほこ･なぎなたなどを立てた山車(だし)

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