薄桜鬼 鷹匠少女が参ります！！

《第二十五話》 “池田屋事件”3 ページ40

二階の一つの部屋では、
沖田と一人の男が刀を交えていた。

ﾀﾞﾝｯ!!

総司:「はぁっ！！」

沖田は、その場を駆け出し、そのまま一突き
を振る。

ﾋｭｭﾝ!! ｷﾞｨｨｨﾝ!!

しかし、その男は片手で刀を操り軽々と
沖田の一振りを受け止める。

そして、相手の男は力を緩めて沖田の体制を
崩し、そのまま頭の上から沖田に目掛けて刀を
振り下ろそうとした......が

？:「！？」

藤堂の時と同じ様に、羽音をたてることなく
現れた一匹の鳥が、相手の男に目掛けて飛んで
視界を遮る。

勿論、そんな隙を見逃すはずも無い沖田は
相手に向かって突きを放った。......だが、

？:「ふっ。甘いな...」

と、その男は素早く避け沖田に目掛けて
蹴りを喰らわせようとした......が

？:「！？」

その男は、いきなり足を引っ込めてその場から
離れた。

？:「惜しかったなぁ...折角、あんたの首を
落とせると思ってたのに...元、暗殺者だけど
失格だね(苦笑)」

そう言ったのは...

総司:「A...ちゃん...」

そう、元暗殺者をしていたA
だったのだ。

Aは、相手の男が避けたその場の
後ろに高速で移動し、後ろから相手の首を
狙ったのだが、既の所で見抜かれてしまい、
今の状況にいたる。

？:「...貴様、何者だ？唯の人間では
あるまい。」

その男がそう、尋ねると...

A:「へぇ〜。“鬼”って、そんな事
も分かるんだ。」

Aが“鬼”と言う単語を発言した後、
その男はﾋﾟｸﾘと反応した。

？:「...なぜ貴様が“鬼”を知っている？
高貴な者以外は、知らないはずだが。」

A:「(こいつに話すと、後々
面倒臭いなぁ〜)さぁね。何ででしょう？」

と、Aはその男を茶化すように返す。

？:「貴様、名は何と言う？覚えて置いて
やろう。」

A:「“相手の名を聞くのなら、まずは
自分から”...じゃないの？それとも、
“頭領”さんはそんな簡単な事すら
出来ないの？ｗｗｗ」

？:「.........風間千景」

A:「(知ってるけど(苦笑))ﾊｧ...
月咲A。」

風間:「貴様の名、覚えたぞ。次に会った時は、
覚悟しとくが良い。」

そう言い残し、風間は障子から飛び降り、
姿を消したのだった......

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